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ISBN 10 : 4904855485
Content Description
二人の息子の母親になった西姫は、穏やかさを得たようにも見えるが、内に秘める生来の激しさと誇り高さゆえに、吉祥との間の溝は埋まらない。崔参判家奪還のため、趙俊九を丸裸にする策謀を西姫に託された孔老人は、この仕事にのめり込む。そこには九泉(環)も一枚かんでいた。その九泉が龍井に現れ、西姫は母を奪った男の素性を知る。独立運動で重要な役割を担う九泉との再会は、吉祥にも大きな影響を与え、ある行動に導く。彼らの周辺には、密偵・金頭洙の怪しい影が見え隠れしていた。一方、龍の息子・弘を育ててきた月仙は不治の病の床にあり、龍との長く切ない関係も終わりを告げようとしている。
【著者紹介】
朴景利 : 1926年、慶尚南道統営市生まれ。晋州高等女学校、ソウル家庭保育師範学校(世宗大学の前身)卒。1955年に短編小説「計算」でデビュー、1957年に短編「不信時代」で『現代文学』新人賞受賞。2008年没。享年81歳
金正出訳 : 1946年青森県生まれ。1970年北海道大学医学部卒業。現在、美野里病院(茨城県小美玉市)院長。医療法人社団「正信会」理事長、社会福祉法人「青丘」理事長、青丘学院つくば中学校・高等学校理事長も務める
清水知佐子 : 和歌山生まれ。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)朝鮮語学科卒業。在学中に延世大学韓国語学堂に留学。読売新聞大阪本社に勤務した後、ライターとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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