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20世紀の歴史 岩波新書

木畑 洋一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004314998
ISBN 10 : 4004314992
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

果敢なる世界史の試み
震災から後のことでしょうか、世界史がずっと静かなブームです。不確かな時代ほど歴史の本がよく読まれるのはどうやら本当のようですが、それが日本史でなく世界史であることに、なんとなく希望を感じます。ともすると内向きになりがちな昨今の日本社会にあって、広く世界に目を向けようとする人が少なからずいる証と見えるからです。本書は、大胆果敢な世界史の試みです。小さな新書にもかかわらず、これほどスケールの大きさを感じさせる本はそうはありません。歴史の大きな流れをとらえる著者の確かな眼。読者の皆さんは本書に、かつてない歴史像を発見するはずです。(本書編集担当)

■著者紹介
木畑洋一(きばた・よういち)1946年岡山県生まれ。1970年東京大学教養学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、現在、成城大学法学部教授、東京大学名誉教授。専攻は、イギリス帝国史、国際関係史、国際関係論。
 著書に、『イギリス帝国と帝国主義―比較と関係の視座』(有志舎、2008)、『第二次世界大戦―現代世界への転換点』(吉川弘文館、2001)、『帝国のたそがれ―冷戦下のイギリスとアジア』(東京大学出版会、1996)、『支配の代償―英帝国の崩壊と「帝国意識」』(東京大学出版会、1987)、『東アジア近現代通史』(岩波現代全書、2014、共著)ほか。
     
■目次      
序 章
「長い二〇世紀」     
第1章
支配‐被支配関係の広がり―帝国主義の時代  
1 分割される世界
2 支配と被支配の構図
3 定点観―帝国世界下のアイルランド・南アフリカ・沖縄
  
第2章
帝国世界動揺の開始―第一次世界大戦とその後  
1 世界大戦の様相
2 帝国の総力戦
3 帝国支配の動揺と再編
4 定点観測―第一次世界大戦期のアイルランド・南アフリカ・沖縄
  
第3章
帝国世界再編をめぐる攻防―世界恐慌から第二次世界大戦へ  
1 世界恐慌と一九三〇年代の世界
2 第二次世界大戦
3 定点観測―第二次世界大戦期のアイルランド・南アフリカ・沖縄
  
第4章
帝国世界の解体―第二次世界大戦後の時代  
1 脱植民地化の進展
2 脱植民地化と 冷戦の間
3 「長い二〇世紀」の終焉
4 定点観測―帝国世界解体期のアイルランド・南アフリカ・沖縄
  
終 章
「長い二〇世紀」を後に  
    
あとがき
図および写真出典一覧/参考文献/索引

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    2014年刊。タイトルが違う気がする。『帝国主義世界の完成と崩壊』といった内容。グローバル・ヒストリーの流れを意識しているようなあとがきだったけれど、むしろレーニンの帝国主義論的な枠組みから自由になれていない印象。もちろん250ページで「長い20世紀」を語ることに無理は承知だとは思うが、議論が古く感じるところが多い。出てこないのが中ソ対立に多国籍企業。ロストウは出てくるが、世界の史的構造(特に経済)が見えてこず、ひたすら抑圧される民衆とその解放に焦点が当たっている。あとイスラームについても殆ど言及なし。

  • KAZOO

    20世紀という世紀だけを見直そうとした好著です。新書でこれだけの内容を書かれているのには感心いたしました。しかも定点観測ということで、3か所(アイルランド・南アフリカ・沖縄)をある時点で観察しているのも新鮮な感じがしました。このような分析方法は、規模が違うのですが、ブローデルの「地中海」を思い出しました。

  • ちゅんさん

    難しかった。この本は帝国主義を中心にした視点で20世紀の流れを書いた内容で、読むのに苦労した。初学者にはもっとテーマを絞った興味のある分野を積み重ねていく方がいいのかなぁ、。

  • ゆう。

    20世紀の世界史を、支配するー支配される、差別ー被差別構造のなかで捉え、暴力と戦争にみちた帝国主義の時代と捉えて、21世紀につながる歴史的教訓とは何かを考察した内容です。著者の20世紀を帝国主義の時代と捉えることで、二つの大戦などにより帝国主義が大きく崩れ、それまで支配される側にいた人々が国家を作り上げていく過程としてみる見方は独自性があるように思いました。それはソ連・東欧諸国の崩壊にも当てはめて考えられています。帝国主義を乗り越える力がどのような部分にあったのかなど今後も学んでいきたいと思いました。

  • 樋口佳之

    ダーバン会議と呼ばれる。この会議にも触発されつつ「植民地責任」という概念を練り上げた永原陽子は、植民地主義の責任追及を回避することで成り立ってきた第二次世界大戦後の世界秩序( それは私たちの表現を使えば帝国世界の延長としての「長い二〇世紀」の終盤における世界秩序ということになる) を支えてきた「従来の国際社会の常識」を打ち破ったものとして、各国政府の代表によって奴隷貿易や奴隷制、植民地主義の「罪」が公然と議論されたことを、高く評価/評価されるレビュー多く、ゼミの課題になるのも納得の内容でした。

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