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イ-ゴリ遠征物語

木村彰一

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003260111
ISBN 10 : 4003260112
Format
Books
Publisher
Release Date
April/1983
Japan

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ロシア中世文学の傑作と言われ、歌劇『イー...

投稿日:2011/10/24 (月)

ロシア中世文学の傑作と言われ、歌劇『イーゴリ公』でも有名なイーゴリ公の物語。 叙事詩だけに文体がなかなか難しい。 詳しい解説で改めてその歴史的価値を知った。 歌劇『イーゴリ公』はこの作品を参考にしているものの、歌劇の戯曲化にあたってかなりの創作が入っていることがわかった。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • シローキイ

    ロシア文学でも中世の文学作品は現存するのが少ない。諸外国の作品と比べてロシア文学はまだまだ未発達であったのが原因であろう。本書イーゴリ遠征物語も19世紀に原本が発見され広まった。しかしこのイーゴリ遠征物語は他の中世ロシア文学と違って評価が高く、同じフランスの中世期文学作品の『ローラン物語』と比肩する出来だと言われている。まだキリスト化してないスラブ圏の宗教を知るには良いであろう。

  • ひなきち

    きっかけはボロディンの「ダッタン人の踊り」。あのなんともいえないメロディに魅了され、本作品に興味をもった。初めて読む叙事詩は難解だったものの、歴史・信仰(神)・風俗が織り込まれていることを付録の解説で知って、再度読んでみると、美しい文章だと思った。戦闘を農耕、麦打ち、結婚披露宴に例えたりだとか…面白い。原本が現存してないためまだ未開拓な部分があるらしいが、ロシアへの愛国心に溢れたイーゴリ公と、その周辺の人物に触れられる喜びを感じた。

  • とまと

    イーゴリとは高校世界史に出てくる人物で言えばウラディミル1世の子孫。ポーロヴェツ人など東方遊牧民による度重なる侵入と、諸侯の頻繁な内乱により弱体化しているキエフ公国が舞台となっている。イーゴリ遠征物語に加え、付録として『イパーチイ年代記』の記事を収録。関連系図と関連地図もついています。よく分からない私のような人はまず解説から読むのがおすすめ。物語の背景の大枠が掴めます。例えばオレーク党とモノマーフ党の対立を理解せずに本文に入ると注に党の対立が云々、フセスラーフ党まで出てきて混乱するはず。

  • yoneyama

    ほぼ平家物語と同時代。ボロディンのダッタン人の踊りで、脳内音楽はスタンバイ済みなので、スイスイ読めた。解説から読むと良い。ロシア人古典中の古典。ボルガ沿岸や黒海沿岸は、そもそもロシア人のショバじゃなかったんだなあ。地図と地名は頭にいれてから読んだほうが良いと思う。

  • 1.3manen

    12C末ロシア(3頁)。31頁と41ページの絵の違いは比較すると、侵略しても転倒しているので、勝敗はいつ逆転するかしれない。イーゴリ軍の事例から学ぶことは立場が違えば見えるものが違うことであろう。いつも同じ立場では相手の立場は想像すらできない。今も昔も、闘うばかりで、相手の立場を考える想像力という意味では、進化していないのが不思議である。だから、原発で自滅してしまいかねない。ロシアもまた、チェルノブイリの後始末に追われ、日本も福一原発で先が見えない。自分の立場ばかりを考えた結果、自滅せざるを得ない愚かさ。

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