Books

鎌倉幕府と室町幕府 最新研究でわかった実像 光文社新書

木下竜馬

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334045944
ISBN 10 : 4334045944
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

鎌倉幕府が滅亡したのは偶然が重なり合った結果だった。あるいは室町幕府は応仁の乱ののちも強かに存在感を発揮し続けていた―いずれも、最新の研究で議論されている論点であり、一般的な日本中世史の常識を覆す説が近年次々と発表されている。本書では、新進気鋭の中世史研究者たちが、それら最新の学説をまとめて二つの幕府の実像を明らかにする。巻末には、どちらの幕府が強かったかを議論する座談会を収録。近年の中世史ブームに一石を投じる、すべての歴史愛好家注目の一冊。

目次 : 第1章 “鎌倉幕府と公家寺社”部分的な存在としての鎌倉幕府/ 第2章 “室町幕府と公家寺社”公・武の関係をどうとらえるか/ 第3章 “鎌倉幕府の地方支配”鎌倉時代の「守護」とは何だったのか/ 第4章 “室町幕府の地方支配”守護は地方にいなかった?/ 第5章 “鎌倉幕府の滅亡”滅亡は必然か?偶然か?/ 第6章 “室町幕府の滅亡”存続と滅亡をめぐる問い/ 座談会 鎌倉幕府と室町幕府はどちらが強かったのか?

【著者紹介】
山田徹 : 1980年、福岡県生まれ。同志社大学文学部准教授

谷口雄太 : 1984年、兵庫県生まれ。東京大学文学部研究員

木下竜馬 : 1987年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所助教

川口成人 : 1989年、岡山県生まれ。京都府立京都学・歴彩館京都学推進研究員。2022年4月より日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    鎌倉と室町の両幕府については多くの本が出ているが、両者の制度や構造を比較検討するのは初の試みか。鎌倉が皇位継承に介入したり、義満が皇位簒奪を図っていたとする従来の説を別視点から否定したり、どちらも幕府が全国を支配していなかった実情は、強力な中央政府による一元的支配という現代の常識で過去を裁断する誤りを思い知らされる。また鎌倉は全盛期に偶然の要素で滅亡し、応仁・文明の乱後も室町権力は衰えながら存続し得たとの見方は、政権崩壊理由を簡単に説明することの危険性を示す。躍動的に展開する中世史の最新研究は実に面白い。

  • kk

    図書館本。タイトルこそ『鎌倉幕府と室町幕府』ではありますが、元々の編集意図は、鎌倉幕府と対比させながら、最近の室町幕府研究の成果と動向を整理する点にあった模様です。いずれの章もざっくりと分かりやすい記述ぶりで、関連分野への知識欲を唆られました。内容面で印象的だったのは、鎌倉幕府滅亡の原因については、いまだ学会での議論が決着を見ていないという点。言われてみれば不思議な展開ではありますね。

  • サケ太

    帯の文句に「どういう比較をするつもりなのか」「最強とは」という疑問が浮かんだが。鎌倉幕府や室町幕府のそれぞれの特性、制度、あり方の違い。つまりは、朝廷関係や守護、大名の役割。勿論、鎌倉幕府も室町幕府も始まりは違うし、その役割を徐々に変えていった部分もある。中でも、「鎌倉幕府はなぜ滅びたのか」、「室町幕府はなぜ滅びなかったのか」というのは興味深い。盤石なまま亡びた鎌倉幕府。様々な問題を抱えながらもしなやかに存属した室町幕府。こういう比較の仕方も面白いと感じた。

  • ほうすう

    ここ三十年の中世史研究、鎌倉幕府・室町幕府研究の研究史がちょうどよくまとまっている。個人的には鎌倉室町ともに守護の在り方をめぐる研究の流れが興味深かった。過去の研究を乗り越えることの大切さと、それと同時に逆説的に今谷明と佐藤進一の偉大さも痛感させられた。

  • LUNE MER

    「研究によって更新されていく歴史像と歴史学の魅力」、本書を読んでいてぐいぐい惹きつけられる誘因は正にそれ。鎌倉時代への興味がメインで読み始めた本書であるが、ついつい室町幕府への興味も湧いてきてしまった。内容もさることながら、冒頭にも書いたように研究現場の最前線近くならではの熱量や興奮が伝わってくるということが本書最大の魅力じゃなかろうか。歴史学の面白さそのものが読者に伝わってくるようなエネルギュシュな一冊。こういう本をきっかけとして自分の進路を考える受験生がもっと増えてもいいんじゃないかと思う。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items