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銅像時代

木下直之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000259620
ISBN 10 : 4000259628
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2014
Japan

Content Description

功なり名遂げた人物の姿を、いつまでもこの世にとどめたい。この気持ちから“銅像”は生まれた。明治の日本に最初の“銅像”が出現した時、それは記念碑の頂きに舞い降りたかのようだった。やがて都会は銅像だらけになるものの、戦争はそれらを潰して武器に変え、敗戦は軍人像を追放し、近年では“ゆるキャラ”が、黒くて堅くて動かない“銅像”を追い立てている。百年前に日本社会が迎え、いまは忘れ去りつつある“銅像時代”を、著者一流の語り口で、スリリングに描き出す!

目次 : 序章 銅像時代のはじまり 一九〇九/ 第1章 屋根の上のつくりもの/ 第2章 さすらう金鯱/ 第3章 殿様の銅像/ 第4章 横浜清正公ストリートにて/ 第5章 台座考―建築家と記念碑/ 第6章 ある騎馬像の孤独―戦争が終わって転々とするもの/ 終章 銅像時代のたそがれ 二〇〇九

【著者紹介】
木下直之 : 1954年、浜松市に生まれる。東京芸術大学大学院中退。兵庫県立近代美術館学芸員、東京大学総合研究博物館助教授を経て、東京大学大学院教授(文化資源学)。ユニークな視点から、日本美術、写真、祭礼、見世物などの研究を続けている。著書に『美術という見世物』(サントリー学芸賞受賞)、『わたしの城下町』(芸術選奨文部科学大臣賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaizen@名古屋de朝活読書会

    日本の銅像の歴史、人物、作品がわかる。話題としては、銅像会社、金鯱、台座、最後は東大でごみ置き場に放置の銅像。ここまでくれば本物だと分かる。最後のたねまる、ひこにゃんのゆるキャラをどう扱うつもりかはわからなかった。国会図書館所蔵。

  • ぴよぴよーーーーー

    今でさえ銅像は芸術において絵画の影に隠れているのに(悲しい)西洋から渡ってきた頃の境遇はそれ以上に酷かったようだ。私は長過ぎる不遇の時代を乗り越え、それでもなお人々に古の勇姿を見せる銅像達に敬意を払ってやまない。台座考や神格化された加藤清正公の項など、この本ならではの着目点が多く、非常に興味深い。最終章の「ゆるキャラ」と銅像を掛けた精進落しのような要素も見逃せなく、また筆者独自の語り口に魅了されてしまう。

  • katashin86

    上野公園には西郷さん以外にもいたるところに皇族やら博士やらの銅像があるが、どれもまるで顧みられずに木立に埋もれている。三条京阪土下座像の周りに人は絶えないけど、土下座している人が誰で、どんなシチュエーションで、なぜ三条京阪で土下座しているのか、知っているひとはどれくらいいるのだろうか。 近代に入って、パブリックな空間で像主を称えるために造られた銅像が、時代の移ろいの中であるいは埋もれ、あるいは忘れ去られ、あるいは流浪しながら、それでも風雨に耐えて厳然としている姿に、いつも心ひかれる。

  • 茶田

    読みながらとてもワクワクした1冊。細川家が代々加藤清正を祀ってきたとは知らなかった。トレンチアートなる言葉も初めて知った。日本での銅像の出現、変遷、そして一度は武器として姿を変え、再び戻っても今度は地域のシンボルとしての地位すらゆるキャラに取って代わられるという一連の流れにとても考えさせられた。戦後の山縣有朋の銅像の有り様はとても切ない。それ以上に東大でゴミ置き場に放置されている教授の銅像にいたっては言葉もない。そんな姿を晒すくらいなら作らないほうがましだったのでは…。改めて、銅像って何だろうと思う。

  • onepei

    加藤清正をめぐる章と台座の章がとくに面白かった。私の中でこの先生の著作はハズレがない。

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