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私の盲端 朝日文庫

朝比奈秋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022651648
ISBN 10 : 4022651644
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

女子大生の涼子は病気のため人工肛門になったことで生活が一変する。その意識と身体の変容を執拗に描き読者の内臓をも刺激する、現役医師による衝撃のデビュー作。へき地医療で出会った村民の生と死を描いた第7回林芙美子文学賞受賞作「塩の道」も併録。

【著者紹介】
朝比奈秋 : 1981年京都府生まれ。作家、医師。2021年、「塩の道」で第7回林芙美子文学賞を受賞。22年、同作を収録した『私の盲端』でデビュー。23年、『植物少女』で第36回三島由紀夫賞を受賞。同年、『あなたの燃える左手で』で第51回泉鏡花文学賞、第45回野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 鉄之助

    2024年上半期の芥川賞を獲った『サンショウウオの四十九日』朝比奈秋のデビュー作が気になって、手に取った。医師でもある朝比奈は、青森県のへき地医療に携わった経験から「塩の道」を書いて、いきなり林芙美子文学賞を受賞。その作品が昔から読みたくて仕方なかった。が、標題作「私の盲端」が予想を上回る衝撃作で心ふるえた。オストメイト=人工肛門の女性が主人公。同病同士の繋がり、SNSチャットグループ、その名も「秘密の穴」での書き込みに本音が溢れていた。生きものの必然である、排泄への嫌悪感がなくなった。

  • ナミのママ

    「私の盲目」(デビュー作)・「塩の道」【第7回林芙美子文学賞】受賞の2話収録。バイト先で意識を失い気がついたら人工肛門になっていた女子大生・涼子。彼女の日常に「出す」ことが入り込んでくる。通学、進路、バイトとそれまでの変わらない日常の中で人工肛門をつけて何が変わっていくのか。胃を失った女性、肛門がない男性が登場してかかわっていく。想像したことない世界だった。「塩の道」の主人公はドロップアウトした49歳の医師。看取り病院から寒村の1人医師となった日常。漁師の生の強さとの対称が深い。

  • 夜長月🌙新潮部

    デビュー作「塩の道」に加えて表題作の「私の盲端」が収められています。大学生の涼子は科学館につながる道で大便をもらしてしまいます。それも「丸々一本」。朝比奈さんは医師であり医学的な小説を書きますが実に文学的です。医師の書く医学小説の範疇を大きく飛び抜けた作品に魅了されました。

  • rokoroko

    介護の仕事しているとオストメイトの方もたくさんいる。「パウチは嫁に触らせないの息子が変えてくれる」という方認知症なのにパウチを勝手に開けてトイレがお祭り状態になる方。こんな風にじっくり観察したことはなかったけど特別浴槽で風呂に入れている間便が出て恥ずかしそうにしていたっけ。作品はとてもリアルであの匂いが鼻にきていたたまれなくなった。

  • みき

    私の盲端は、突然オストメイトになった女子大生の話。お腹に便がぶら下がっている、不随意の排便がある、ということが生活の何に差し込んでいくのか、ということをリアルに描いている。受容は天啓のようにやってくるのではなく、地続きになっているのだなと、改めて思った。腸を洗浄する描写がとてもよかった。体の中をじゃぶじゃぶ洗ってもらうとき、恍惚とする感じはあるかもしれない。

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