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植物少女 朝日文庫

朝比奈秋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022652041
ISBN 10 : 4022652047
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

自身を産んだ際に植物状態となった母親に会いに病室へ通う美桜。意思疎通できないまま、大人へと成長していくなかで、次第に親子の関係性も変化していき―唯一無二の母と娘のありようを描く静かな衝撃作。第36回三島由紀夫賞受賞作。

【著者紹介】
朝比奈秋 : 1981年京都府生まれ。作家、医師。2021年「塩の道」で第7回林芙美子文学賞を受賞しデビュー。受賞作を収録した『私の盲端』を刊行する。23年『植物少女』で三島由紀夫賞、『あなたの燃える左手で』で第51回泉鏡花文学賞、第45回野間文芸新人賞、24年『サンショウウオの四十九日』で第171回芥川龍之介賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ナミのママ

    母の記憶がある、それは美しいだけではないが相互の感情を伴うものだ。この作品に登場する母子の形にはそれがない。26年前「わたし」を出産する時に母は植物状態となった。わたしにとっての母は病院のベッドの上、語らない存在だ。それでも生きている、反応もある。そしてわたしの成長と共に母子関係は変化していく。わたしにとって母はたしかに存在し大きな影響を与えた人だった。『受け手のいない祈り』で魅了された朝比奈作品、一作目から順に追っている。生きることを改めて考えさせられる作品だった。【第36回三島由紀夫賞】受賞

  • 和尚

    うまく言葉にならない読後感の物語でした。 物心ついた時から植物状態である母を見つめる娘のミオの視点で、淡々と、でも確かに生々しく、呼吸や病室の気配すら感じ取れるような、体験ができる文章でした。 読み終わって面白かった、というより、すごかった、と思う一作。

  • イシカミハサミ

    「わたしにとって、母は会いに行く人物だった。」 著者の朝比奈さんは現役の医者。 家族を除けば、 植物状態になってしまった人物を、 長期間にわたって見つめることができる、 唯一といってもいい立場。 そこから見た、家族模様。 娘の成長。 父の逡巡。 母の生と死。 他家族との対比。

  • バーニング

    朝比奈秋を読むのはこれで2冊目だが、紛れもない傑作。三島賞受賞は当然の結果だろう。河野真太郎の解説は、朝比奈秋が本作にこめた狙いや複雑性を丁寧に分析していて良い。河野がアジールと名付ける病室の空間は、生と死の狭間にいる人間が唯一生きることを許された場所なのかもしれない。心臓が停止していない限り、生きている者として扱う。それが可能な場所は、制度的にも理念的にも病室でしかありえないという現実をどのように受け止めるべきか。

  • coldsurgeon

    出産時の脳出血により植物状態となった母を、その時に生まれた娘の視点で、描くと、母親が入院している病棟がひとつの社会に見えてくる。娘の成長とともに、母親との関係性は微妙に変化するが、親子の奇妙な一体感は、母親の死により、娘の心からは離れる気配が生じた。生きるというの、どのような状態をいうのか、それを読む者に問いかける。

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