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翼の翼 光文社文庫

朝比奈あすか

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334105662
ISBN 10 : 4334105661
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

見ていたアニメのCMがきっかけで、有泉円佳の息子、翼は塾の全国模試を受け、中学受験を目指すことになった。中学受験に縁のなかった円佳だったが、難関校も狙えるという翼の成績に期待は膨らみ、息子への愛おしさと共に、成績への渇望が入り交じっていく。
入試問題頻出作家が、中学受験に挑む親子がたどる凄絶な道のりを描ききった、圧倒的な家族小説。

【著者紹介】
朝比奈あすか : 東京都生まれ。2000年ノンフィクション『光さす故郷へ』でデビュー。’06年『憂鬱なハスビーン』にて群像新人文学賞を受賞。女性たちが心の奥底に抱える苦しみや痛みを描いた作品は幅広い支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • あすなろ@no book, no life.

    書店でのジャケ買い。我が町は中学受験は今も昔も僅かであるのだが、愛息もそういう年齢が来たので勉強を兼ねて。解説の藤岡陽子氏も書かれている様に中受のリアルな心理描写を丸ごとすっぽり写し出しているのであろう。親として真に迫る描写が多数あったのである。親として子の受験にどう対峙すれば良いのか。その長い助走としての勉強と環境をどうしてやれば良いのか。その信念とは。一方で子の考えとは。子自ら自分の為に勉強し始めないと駄目だという結論へと導くし、それは頭では良く分かってはいるが、当事者だとそうは行かない苦悩が待つ。

  • ぼっちゃん

    塾の全国模試で良い成績だったのをきっかけに中学受験をすることになった家族の物語。難関校の狙えると言われ期待してしまった親、それに応えようと頑張る子供が辛かった。塾の先生が「親御さんが結果ばっかり気にすると子供は親を喜ばせるための努力になってしまいます」この言葉に尽きるのだろう。単行本の時から気になっていた本であるが読んで良かった。子供に行ってはいけない言葉など、中学受験家庭必読の本ですね。

  • yupaki

    毒親ここに極まれり。最初は、塾にも通っていない翼が全国模試でいい点を取れたことから始まった。その期待から中学受験を決意した親子は塾通いを始め、翼は勉強、円佳は情報収集にひた走る。成績の下落から次第に壊れていく翼と親子関係、父真治の帰国により崩壊は速度を増す。もう止まれない家族が行き着く先は。【感想】終始円佳にイライラ。親が子供話しかけるのを辞めるだと?どこまで意味のないことで子供を追い込むつもりだ。聖人であれとは言わないが親の精神が安定していないと子供があまりにも可哀そうだ。世界はそこにしかないのに。

  • スーヌ

    【A】中学受験ものだから、ある程度すじ道は決まってて、結末もハッピーエンドかバッドエンドのどちらかだろうなと読み始め…実際前半は(悪い意味ではないが)ありきたりな家族の情景が描かれる。しかし。後半から徐々に物語は想像を超えてくる。小説だからなのか、そもそも誇張ではないのか…感情をゆさふられるシーンが多発。登場人物に特に感情移入はしてなかったけど、最後は一緒に応援してしまった。加藤先生かっこいいな。

  • Koichi Sato

    中学受験を経験した親なら、間違いなく『自分もそうだった』と、話の端々でチクチク、ヒリヒリする。いろいろなことを知らない純粋無垢な小学生が勉強と競争に揉まれて変わっていく姿、それが見栄でも親の喜ぶことを求める姿、子どものためだと思っていることが実はそうではないことに塾の先生やママ友から気づかされる姿、ひたすら『わかるなあ』というお話でした。最後は本当に良かったね、としみじみ。

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