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ルポ 京アニ放火殺人事件

朝日新聞取材班

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784023323810
ISBN 10 : 4023323810
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

36人もの命を奪った戦後最悪の事件は、なぜ起きたのか。

「京都アニメーション・第1スタジオ」で起きた放火殺人事件から4年半ほどがたった2024年1月25日、青葉真司被告に死刑判決が言い渡された。
143日間(23回)に及んだ裁判は事件の何を明らかにし、遺族や負傷者は何を思ったのか。
裁判の記録と独自取材を通して、凄惨な事件の実相に迫る。

【目次】
第1部 事件に至る経緯
 第1章 青葉被告の生い立ちから
 第2章 事件は止められなかったのか
第2部 証言の記録
 第3章 青葉被告は何を語ったのか
 第4章 青葉被告の治療にあたった上田医師の思い
 第5章 公判で語られた遺族や負傷者の思い
第3部 社会に突き付けられた課題
 第6章 同じような事件を繰り返さないために

【著者】
朝日新聞取材班
吉村治彦、光墨祥吾、西崎啓太朗、関ゆみん(以上、京都総局)
小河雅臣、山本亮介、左古将規、後藤泰良、長富由希子、北澤拓也、森下裕介、山本逸生、戸田和敬、堀之内健史、大瀧哲彰、小島弘之、宮坂知樹、華野優気(以上、大阪社会部・ネットワーク報道本部)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 旅するランナー

    被害者が被害者になる偶然性と、加害者が加害者になるのに必ずどこかにある必然性。などと後から振り返って客観的に説明されても、青葉真司の被害妄想·責任転嫁による思いやりなき逆恨みの犯行に対して、被害者家族には何の慰めにもならない。自分にできることとして、涼宮ハルヒの憂鬱、響け!ユーフォニアム、リズと青い鳥などの作品を残してくれた京アニの何の罪もない善良な方々が被害に遭われたことをしっかり記憶しておこうと思う。

  • パトラッシュ

    京アニ事件とは結局、拡大自殺の一例だろう。思い通りにならない人生に絶望した者が、他人の命を奪うという究極の権力を振るった果てに殺されるか死刑になるのを望むに至る。自分の不運は社会に責任があり、報復する権利があると思い込むのだ。池田小事件や北新地ビル放火、アメリカでよく起こる銃乱射事件も当てはまる。この手の犯人は絶対に誤りを認めず、他罰主義的な主張を貫く。青葉被告の苛酷な半生に同情の余地はあるが、巻き込まれた人や遺族には悪夢でしかない。似た事件が相次ぐ中国は予防検束で対処しているが、日本はどうすべきなのか。

  • yutaka

    たまたま娘が京都に住んでいた時期の事件で、そうじゃなくても犠牲者の多さで忘れることができない事件。遺族の声はもちろんだが、重度の熱傷を負った方の証言はひどく痛ましい。青葉被告の育成暦、貧困、認知のゆがみ、疾病など慮るべき点もあるかもしれないが、やはり判決は妥当と感じている。この本を読んでいるさなか、青葉被告が控訴を取り下げ、死刑が確定すると報道された。当初は見受けられなかった、真の反省が彼の中に今生じているのか…。

  • itica

    空しい。亡くなられた36人の遺族と、負傷者32人は事件の4年後に始まる裁判までの間、どのような思いで過ごされたのだろう。そして裁判が始まっても、到底納得できない犯罪動機。犯人の子供時代は同情に値するものであったし、その後の不遇も気の毒としか言いようがない。しかし怒りの矛先を無抵抗の人々に向けた行為には遣り切れなさばかりが募る。真面目に働いても報われない(貧しい)、孤立してしまう社会はどうしたら変えられるのだろうか。

  • nonpono

    控訴取り下げのニュースから。京アニへ盗作されといるという妄想から始まる事件。戦後最大の被害者、36人が犠牲、32人が負傷。秋葉原の事件の影響。就職氷河期世代の犯行というくくり。被告がわたしより2歳年下の78年生まれなんて知らず。周りに誰もいないから加速する妄想。だけど精神病と診断され服薬もしている。生活保護を受け訪問看護を受ける。福祉の難しさや限界を感じますね。そして無敵の人になり暴走する。秋葉原の加藤元死刑囚の友人の「事件を起こす前に、誰かの顔が思い浮かべば、思いとどまるかもしれません。」が、響いた。

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