朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班

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国立大学の悲鳴 朝日新書

朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022952912
ISBN 10 : 4022952911
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

現場から寄せられる窮状や疲弊ぶり。彼らの声はまさに「悲鳴」だった―。「国立大学は、国から予算をもらって安穏としているのだろう」いまだにそうした見方を持つ人は多い。しかし、法人化から20年の間に引き起こされたのは、そうしたイメージとは、あまりに異なる現実だった。長年にわたる取材で浮き彫りになった、法人化とその後の政策がもたらしたあまりに大きな功罪とは―。

目次 : 第1章 国立はなぜ“残酷立”と揶揄されるのか/ 第2章 研究をする時間がない研究者たち/ 第3章 不安定化する雇用/ 第4章 低下する教職員のモチベーション/ 第5章 誰が「大学の自治」を奪うのか/ 第6章 持続可能な国立大学とは

【著者紹介】
増谷文生 : 1971年栃木県出身。1994年入社。2005年から東京社会部で教育、主に大学関連の取材を担当。仙台、京都両総局でのデスク業務などを挟み、17年から再び社会部で教育を取材。20年から論説委員を兼務

山本知佳 : 1991年広島県出身。2014年入社。名古屋報道センターなどを経て、22年から東京社会部で教育取材を担当。主に文部科学省で、大学や小中高などの教育行政を中心に取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • gonta19

    2024/12/7 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2024/12/11〜12/13 2004年に国立大学が国立大学法人化され、20年が経った。その間日本経済は停滞し続け、日本の研究力の低下がますますひどくなってきている。その裏側を、朝日新聞の取材班が探る内容。文部省はある程度守ろうとしているが、財務省が予算をどんどん削ってしまい、絶望的な状況に。「選択と集中」がもたらす弊害が本当に大きいように思う。一体、財務省は日本の将来をどう考えているのだろうか。

  • kan

    読むのがつらい報告だった。運営交付金削減により、国立大の運営や研究に多大な影響が出ているのは以前からだが、ついに東大も授業料を増額し、受験生や家庭にも直接影響し始めた。異なる特質の国立大を共通指標で評価する傾斜配分枠が追い討ちをかける。一定の競争は必要だが、過度な選択と集中で大学間格差が広がり、国立大の閉鎖や統合が増え、研究力の縮小と地方の機能不全に繋がりそうで心配だ。ビジネスの論理で学問や研究を評価することには反対。勤務校も予算が削られ老朽化も激しいし人も足りない。研究や教育にお金をかけない国って…。

  • おさむ

    国立大学が法人化されて20年を機に行ったアンケート分析が主体。選択と集中で教職員の身分が不安定化して研究も偏向。雑務に追われ、世界で引用される論文のランクも下がった、という。興味深いのは霞ヶ関で法人化を推進した杉野剛氏の「法人化は大学側が求めた」とする解説。実際、教育、研究、社会貢献のバランスが法人化で改善した、という。なるほど、そうした視座なら見え方が変わる。かつては企業が担った人材教育や育成を大学側に求めるようになったという点にも納得。「大学の自治」が死語になっているとの指摘は、言い得て妙だと思う。

  • スプリント

    国力が落ちるのもさもありなん。 教育費用の無償化をした場合に国立大学は研究力を保つことができるのだろうか。

  • awe

    国立大学法人化は失敗だったという声が大きい。運営費交付金の減額、(財務省による世紀の愚策と名高い)同交付金の傾斜配分枠の導入、競争的資金の比重の高まりにつれて増える教員の事務負担(申請書の準備等)など。国立大はとにかく金がないので財源を多様化させるほかない。クラファンやったり寄付募ったり企業との共同研究を進めたり。しかしそれでも足りない。そうして学費値上げに踏み切ったと(比較的財源に余裕がありそうに見える東大が、である)。◆大学間の格差も大きい。東大京大等の所謂「指定国立」は外部資金を比較的獲得しやすい

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