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中曽根康弘 「大統領的首相」の軌跡 中公新書

服部龍二

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121023513
ISBN 10 : 412102351X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

自主憲法制定を訴えるタカ派、主張を変える「風見鶏」、首相就任時も、田中角栄の影響下「田中曽根内閣」と批判された中曽根康弘。だが「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根は、「大統領的」手法によって国鉄などの民営化を推進、レーガン米大統領や中韓と蜜月関係を築き、サミットを通じて、日本の国際的地位を大きく上昇させる。本書は中曽根の半生を辿り、日本が敗戦から1980年代、戦後の頂点へと向かう軌跡を追う。

目次 : 序章 幼少期―材木商から内務省へ/ 第1章 出征と敗戦―海軍主計中尉/ 第2章 「青年将校」―野党時代/ 第3章 保守合同と初入閣―岸内閣科学技術庁長官/ 第4章 「キル・ザ・タイム」から派閥の領袖へ/ 第5章 非核三原則と「自主防衛」―佐藤内閣運輸相・防衛庁長官/ 第6章 「新自由主義」と石油危機―田中内閣通産相/ 第7章 「三角大福中」の時代―幹事長・総務会長・行政管理庁長官/ 第8章 首相の一八〇六日―「大統領的首相」を求めて/ 終章 「命の限り蝉しぐれ」―首相退任後の三〇年

【著者紹介】
服部龍二 : 1968(昭和43)年東京都生まれ。92年京都大学法学部卒業。97年神戸大学大学院法学研究科単位取得退学。博士(政治学)。現在、中央大学総合政策学部教授。日本政治外交史・東アジア国際政治史専攻。著書『東アジア国際環境の変動と日本外交 1918‐1931』(有斐閣、2001年、吉田茂賞受賞)、『日中国交正常化―田中角栄、太平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年、大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞特別賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mitei

    まず現在存命の方を評伝にするのに驚いたが、それほど歴史的人物なんだなと言うのが感想。中曽根元首相は自民党創設時からいるだけあって憲法改正など最も自民党らしい議員だなと思った。小泉元首相から引退を勧告された辺りが妙に感動した。同世代が多く戦場で散るというのはこんなにも重い事だなと思い知らされた。

  • Tomoichi

    私にとって総理大臣といえば中曽根さん。おかんが防大の卒業式で見た中曽根さんはオットコマエやったとのこと(笑)いろんな評価があるけど、弱小派閥から総理となり長期政権を築き挙げた手腕は評価されていい。中曽根さんを小馬鹿にしていた政治家がその後に失脚していくのはちょっと面白い。他人を馬鹿にしちゃいけないね。

  • coolflat

    36頁。のちに中曽根は首相として侵略戦争と認めている。111頁。中曽根は、非核三原則が「建前」であり、「政治的ジェスチャー」にすぎなかったと語っている。117頁。中曽根の「自主防衛」は完全な自立ではなく、アメリカによる核の傘と第七艦隊を前提とした。255頁。中曽根内閣の民活と規制緩和による内需拡大は、のちにバブル景気につながったといわれる。260頁。中曽根は後年、「国鉄の民営化は、国労の崩壊、総評の衰退、社会党の退潮に拍車をかけて55年体制を終末に導く大きな役割を果たした」と記している。

  • アポトキシン

    中曽根元首相についてあまり詳しく知らなかったので、とても勉強になったし、「三角大福中」の攻防や首相時代の功績について知ることができたので、読んで良かった。中曽根はロン・ヤス外交で日米関係を良好にしたのは知っていたが、中国や韓国とも良好な関係を築けていたというのは、今までのイメージからすると意外だった。やはり自ら外国に赴いて積極的に外交をするというのは宰相には必須なのだと思った。中曽根は国際情勢や社会の風向きを敏感に察知し、自らも述べていた良い意味での「風見鶏」であったと思う。

  • スプリント

    無事是名馬。 平均寿命に満たない総理経験者が多いなか、長命でした。 百戦錬磨の先輩政治家に揉まれながらも自己の信念貫き一時代を築いた政治家です。

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