Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• とくけんちょ

  読了日：2020/03/29

  思想、テロリスト、マイノリティ、貧困、いろいろな世界的な問題点を作品の中に取り込んで、9課の活躍に結びつけていく。少佐、バトー、トグサをはじめメンバーが完成されすぎている。この作品は、すでに原作者である押井守の手を離れてしまっているが、この完成度を維持しているのは、本当に素晴らしい。

• みや

  読了日：2017/05/16

  西暦2030年、電脳犯罪を未然に防ぐ公安９課が目覚しテロリストを捜査する、TVアニメ版スタッフによるオリジナルストーリー。アニメの記憶は大分薄れていたが、ここから攻殻デビューしても問題無い程に単体として楽しめる親切設計で助かった。社会に適応できない少年の閉塞感や焦燥感が「電脳」という設定により一段と際立つ。複数の事件が次第に繋がっていく先で一気に解決された爽快感は気持ち良かった。９課メンバー同士の会話は決して多くはなく、ほとんどが仕事上の伝達や命令をしているだけなのに、どうしてこんなにかっこいいのだろう。

• 秋良

  読了日：2019/01/12

  生半可な気持ちで臨むと置いてけぼりをくらうアニメ、攻殻機動隊のノベライズ。もう違和感なくまんま攻殻。アクション有りラブ無しなのがこのシリーズの良さ。

• マーブル

  読了日：2025/05/30

  「外部記憶に多くを頼っているステロタイプのネット依存症だわ」 　爆弾を胸に、人質を取って立てこもる少年。その少年を取り押さえ、電脳の中にダイブする草薙素子＝少佐。少年の脳内を覗き込みそうつぶやく。 　攻殻機動隊の舞台は2030年。その未来は近いようでいて遠い。電脳化や義体化などはまだ現実味のない話だが、少年に対する少佐のつぶやきは思いの外身近に感じられる。2007年のiPhone発売よりもずっと以前に創り出されたこれらの世界は、現代のスマホ依存が蔓延する社会を見事に予見していたとは言えまいか。

• ブナ太郎

  読了日：2013/08/09

  文章に稚拙さは残るものの、徳間ディアル文庫版「攻殻機動隊」の中では随一の面白さ。最後のどんでん返しも良い。ほかの二作では、草薙素子目線だったと記憶しているが、今作は10代の少年目線であるのが、新鮮だ。俺も少佐に物を見るような冷たい眼差しで見つめられたい（笑）。ミステリー要素が強く、普通に「攻殻機動隊アライズ」よりも面白い。こちらを映像化すべきだろう。「記憶」が電脳化により個人のものだけではなくなった時代。それは、情報の共有化がより一層進む利点があると同時に、そこからこぼれ落ちたマイノリティはますます孤立せ

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