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つれなかりせばなかなかに 文豪谷崎の「妻譲渡事件」の真相 中公文庫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122035560
ISBN 10 : 4122035562
Format
Books
Publisher
Release Date
December/1999
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • みつき 

    谷崎潤一郎が最初の妻千代を佐藤春夫に譲る『細君譲渡事件』この話は知っていましたが、この三角関係だけでなく北原白秋との関係、第三の男性の存在、後に見つかった手紙や当事者の親族のインタビューも交え、とても面白い作品でした。作者の事実と考察が明確で非常に読みやすく、谷崎だけに偏っていません。またなぜそういったいきさつとなったのか、人柄も交えて上手く描写されているので一気に読めました。佐藤春夫、大坪砂男の作品も読みたくなりました。

  • kaoriction

    二人の文豪の「妻譲渡事件」と言いつつ、世の中には谷崎潤一郎に偏った作品が多いように思うが、本作品は比較的偏らず平等な眼差しのような気がした。比較的ネ。その二人に加え第三の男が存在したという衝撃的な事実の真相というのがこの作品の白眉なのだが、第三の男にしても、佐藤春夫にしても、結局、主導権は谷崎なのかなぁ…。「小田原事件」から「妻譲渡事件」に至るまでがわかりやすく読めた。またインタビューが面白い。和嶋せい子、私は好きだ。松子より。嘘がない。千代の譲渡後の変わりようにも興味が湧く。『蓼食う虫』を読んでみたい。

  • 谷崎が好きで好きで全集を揃えるぐらい好きで、作品に垣間見えるプライベートに触れたくて読んでみた。2年ほど前、芦屋にある記念館に行ったときに、関わる女性がことごとく美女だらけで、なんだこいつ('・ω・') と思ったんだけど。それぞれに魅力的で、献身的であったり妖艶であったり、谷崎はその一人ひとりを純愛でもって愛したんだなぁと感じました。少しでも同じ時代に生きて息をしていたというだけで、羨ましいなと思ってしまいます。

  • かみしの

    人に歴史あり、と纏めるのは些か暴力的であろうか。小説家も人間であり、経験から小説をひねり出しているはずだ。自分自身を世間に発表する事は、文字通り心身を削るような苦行であっただろう。谷崎潤一郎、佐藤春夫そして大坪砂男という三人が、一人の女性を巡って織り成すドラマ。このドラマもまた、小説や詩として彼らの血肉となっている。対談や和田氏の話が面白かった。そのドラマが肉声で、現実的なものとして語られるからだ。文豪というファンタジーに近い存在を、身近に感じることができた。瀬戸内寂聴は文学界における生きる伝説だと思う。

  • Noelle

    近年 谷崎の私生活にハマっている。確かに類書が多々出版されていて、いずれもなかなか谷崎の実生活に迫った力作であるが、この寂聴さん描く本書は松子夫人や最初の千代夫人の妹「痴人の愛」のモデルと目されるせい子さんとの対談、さらには妻譲渡事件の影に隠れていた第三の男の息子の話など、とても臨場感あふれる話がてんこ盛りである。現実に谷崎の生活を見、佐藤氏夫妻とも交流があった寂聴さんにしては穏やかな筆致の 覚え書きに近いような文章がかえって真実を物語っているよう。しかし、小説より奇なる谷崎の人生は本当に興味が尽きない。

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