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粒と棘

新野剛志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488029319
ISBN 10 : 4488029310
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan

Content Description

満州から空輸された金塊の行方を知る者として追手から逃げる男。みずからと同じ境遇の浮浪児を地方の農家に売り歩く少年。GHQの検閲を逃れた出版社で働く傍ら許婚の帰還兵を介護する女。――一九四五年、第二次世界大戦の終結とともに被占領国となった日本の状況は一変した。家族も尊厳もあらゆるものを失い、それでもなお戦後という時代を、人々は惨めにも気高く生きる。著者が短編の名手としての本領を遺憾なく揮う珠玉の六編。

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Book Meter Reviews

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  • kawa

    終戦直後の混乱の時代、上野駅地下を住処に生息する孤児たちを中心に、隠匿財産をめぐる右翼やヤクザの争い、そこにからむGHQの策動等を描く連作短編6題。読みどころは逞しく生き残ろうとする孤児たちの生き様。初っ端の「幽霊とダイヤモンド」がやや読み辛くて、ストーリーにドライブ感がかからなかったことが惜しい。

  • rosetta

    ★★★✮☆戦後を生き延びる子どもたちを描いた短編集。最初はそれぞれ独立した話だと思われたが、次第にキャラがリンクしてくる。

  • だるま

    第二次世界大戦で敗戦国となった日本。多くの犠牲者を出し、生き残った者も何もかもを失い、貧困と混迷の中で必死に生きようとする。時に犯罪に手を染めたとしても・・・。戦後の十年を駆け抜けた人々を描いた六話の短編集。一応ミステリのジャンルに入っているみたいだが、感じとしてはピカレスクロマンで、暗く重い作品ばかりだったがとても面白かった。本当に終戦直後はこうだったのだろうなあと思わせる上野界隈のリアルな描写が秀逸。浮浪児、売春婦、三国人など、雑多な連中の生き様と死に様が胸に迫る。これ、何らかの賞を取ると思う。傑作。

  • そうたそ

    ★★☆☆☆ 戦後の東京に生きる名も無き人々を描いた六篇の短編集。これまでの著者の作品とはまた異なる作風で新鮮。戦後の東京の退廃的な感じ、そしてそこに生きる人たちの生命の光が巧みに描きこまれていたように思うが、個人的にはあまり好みとは言えず。

  • 津島修三

    戦後の混沌とした時代、欲しい物は手に入らず誰もが皆貧乏で、貪欲でギラギラしていた‥と、思うそんな時代を切り取った6つの短編集。 それぞれが少しだけ重なり合うように大きな物語なっています。 人々はみな泥臭くスマートじゃ無いけれど、だからこそ惹きつけられる何かがある。

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