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朝鮮半島の歴史 政争と外患の六百年 新潮選書

新城道彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784106039003
ISBN 10 : 4106039001
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ソウルの独立門は、日本ではなく清からの独立を意味して建てられた―そんな基本的な事実すら日本や韓国で知られていないのはなぜか。気鋭の研究者が、朝鮮王朝の建国から南北分断に至る長い道のりを、国内の政治闘争と周辺国のパワーバランスに着目して描き、朝鮮特有の政治力学の因果を浮き彫りにする決定的な通史。

目次 : 第1章 朝鮮王朝の建国(王氏から李氏への易姓革命/ 支配基盤の整備/ 揺らぐ王権/ 熾烈な派閥争い)/ 第2章 華夷秩序の崩壊と朝鮮の危機(日本の侵略/ 迫りくる女真族の脅威/ 清の侵略と朝鮮の属国化)/ 第3章 終わりなき政争と沈みゆく王朝(蕩平策の功罪/ 勢道政治と相次ぐ民乱/ 大院君と閔氏の争い/ 朝鮮を開いた日本の挑発と清の勧告)/ 第4章 清・日本・ロシアの狭間で(親日と親露の角逐/ 大韓帝国の成立/ 日本による韓国併合/ 抗日独立運動の諸相)/ 第5章 朝鮮半島の分断(戦後の主導権争い/ 遠のく独立/ 国家樹立の理想と現実/ 朝鮮戦争の帰結)

【著者紹介】
新城道彦 : 1978年、愛知県生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程単位取得退学。博士(比較社会文化)。長崎県立大学非常勤講師、九州大学韓国研究センター助教、新潟大学大学院現代社会文化研究科助教などを経て、フェリス女学院大学国際交流学部教授。専攻は東アジア近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    韓国ドラマは朝鮮半島の歴史を穏やかな哲人政治の世のように描くが、とんでもない捏造だ。李氏朝鮮以来、そこに住む民衆は文字通り悪夢と恐怖の中で生きてきた。支配階級は政争に明け暮れて民生を顧みず、権力を握るや反対派を容赦なく粛清した。しかも自分たちは常に正しく外の異論が間違っているとする小中華主義を盲信し、国がボロボロになっていく現実を見なかった。北朝鮮で金一族が政敵を処刑し、韓国で大統領が交代すると反対派を弾圧するのは政治的伝統に従っただけなのだ。このような土地と民族と政治が生まれたのは、地球の不幸といえる。

  • 周辺国のパワーバランスによって与奪される朝鮮半島の独立。政権が変わると前政権を全否定し、間違ったものを正しい状態に返す「反正」によって粛清の嵐が吹く。これを続けてるから、前大統領がだいたい牢屋いくか自殺するかの二択になるんだな…。それでもあんだけ政権が変わるのある意味すごいと思う。日本は戦国時代の後、まがりなりにもパックストクガワーナがあったけれど、朝鮮王朝は唐入りの後も後金からの侵略を受けて、かつ政争で死にまくりで…庶民が気の毒でならない。片棒担ぎ続けた国の民が何言ってんだってのはわかってるけども。

  • 信兵衛

    歴史は正しく知ることが何より大切だと思います。 願わくば、韓国においても、脚色された歴史ではなく、客観的事実に基づく歴史を知ってほしいと願います。 ※ソウル市内にある<独立門>、清からの独立を記念した建造物だそうですが、韓国内では日本からの独立と誤解している人が多いのだそうです。

  • MUNEKAZ

    朝鮮半島の歴史と銘打っているが、中身は李氏朝鮮の建国から朝鮮戦争の休戦まで。激しい党争や諸外国の介入といった「内憂外患」をテーマにまとめている。「正しさ」に拘るというか中庸にまとまれない政治的傾向や、大国に翻弄される地政学的な厳しさなど現代の朝鮮半島にも通じる部分を指摘する。読んでて思うのだが朝鮮王朝は案外しぶといというか、党争がどれだけ激しかろうが根本的な崩壊は内部から起きてはない。耐えきれずに体制が一変した日中と比べても、「内憂外患」で切ってしまわず、王朝のレジリエンスに目を向けても良いのでは。

  • kanaoka 58

    朝鮮半島の歴史とはこれほどまで過酷だったのかと暗澹たる気分になってしまう。そう思うのは私も能天気な日本人の1人だからなのだろう。それにしても朝鮮半島の周辺国大国のパワーバランスに荒らされ続けるという過酷な環境が、秩序を重んじる儒教、朱子学を必要としたのか? もしくは逆に、儒教、朱子学の倫理観が、厳格な緩急制度・上下関係、教条的な正義と悪を巡る対立、徹底的な粛清、報復を生み出し続けてきたのか?と考えさせられるところである。 まさに政争と外患の絡み合う歴史であり、それは今なお続いている。

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