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サハリンの韓国人はなぜ帰れなかったのか 帰還運動にかけたある夫婦の四十年 草思社文庫

新井佐和子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794221957
ISBN 10 : 4794221959
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

労働者募集に応じ、また戦時徴用によって朝鮮から樺太(サハリン)に渡った人びとは、日本の敗戦により同地への残留を余儀なくされた。その一人、忠清北道(韓国)出身の朴魯学は、戦後間もなく日本人女性・堀江和子と結婚したことから昭和33年に引揚げがかない、初めて日本の土を踏む。残留同胞の帰還実現を誓った朴は、以来、冷戦下の厳しい国際環境の中で、和子夫人と共に帰還運動に粉骨砕身する。しかし努力が実って日本での家族再会が可能となった頃から、運動は(旧)社会党議員らの主導するものへと変質し俄かに政治色を帯びる―。善意の民間人として運動を支えた著者が、朴・和子夫妻の功績が忘却の彼方へと追いやられていくことへの慙愧の念から綴った本書は、純粋な人道活動が政治利用されていくさまをつぶさに描く。「従軍慰安婦」へとつながる「戦後補償」問題を検証するための唯一無二の貴重な記録。

目次 : 序章 サハリン韓国人帰還運動とは何か/ 第1章 樺太/ 第2章 戦時動員/ 第3章 サハリン/ 第4章 引揚げ/ 第5章 帰還運動/ 第6章 裁判/ 第7章 家族再会/ 第8章 苦い結末/ 終章 サハリンはいま

【著者紹介】
新井佐和子 : 1930(昭和5)年、神奈川県生まれ。旧制都立第六高女(現三田高校)卒業。77年より、サハリン残留韓国人帰還運動に携わる。その後、朴魯学・堀江和子夫妻に協力し、サハリンからの帰国者招請とその受け入れ活動をおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • James Hayashi

    太平洋戦争時、40万人余りの日本人が住んでいたというサハリン(樺太)。朝鮮人も徴用もしくは仕事を求め多くが樺太に移住した。しかし戦争が終わっても帰国は難しく、長い年月を帰還運動にかけた夫婦(妻は日本人)の記録。韓国は反共、ソ連は韓国を認めておらず、多くの労働力を必要とし、留用に努めるなど多くの理由が見えてくる。外交が成り立たず政治的犠牲になった人が多いかとも思ったが、一筋縄では解けない難しさなど風化していく歴史を見る。

  • ヘタ

    単なるタカリじゃないか。柔らかく言えば、メンドイから日本におっかぶせる? からの「慰安婦」、端島... 何も学んじゃいない。同じ間違いをしないよう過去の経験を積み上げ、必要に応じてそれを組織内で引き出せるようにする仕組みづくりが、我が国の官僚機構、特にお役所においては苦手なんだろうか。苦手なんでしょうね。アッチ側には、社会のルールを熟知し、それに則ったうえでケンカのできるブー弁護士がいる。ウクレレ上手? こっち側も頑張らなきゃいけません。

  • まると

    サハリンに韓国人が取り残されたのは、単に日本が放置したからだと思っていたが、本書を読めばそうではないことがよくわかる。冷戦下のソ連や北朝鮮、そして何より韓国政府の方針が影響したのだという。そんな中、誰の助けも受けず、手弁当で帰国運動や家族との再会に尽力されてきた朴さん・和子さん夫妻には本当に頭が下がる思いがする。南樺太は人口が少なく、ロシア領として定着しているので脚光を浴びることはほとんどないが、旧日本領の住民がこれほど国際政治に翻弄される運命をたどった所はないだろう。もっと多くの人に注目されていい島だ。

  • うたまる

    「今の社会に現れている大きな歪みが、実はみなサハリン帰還運動に端を発していることを思うとき、かつてこれに関わった責任を感じない訳にはいかなくなった」……サハリン残留韓国人帰還運動に携わった方の内幕暴露本。戦後問題についてメディアが言うことはいつも「日本が悪い」の一点張りだ。しかし本件は北朝鮮が帰国を嫌い、ソ連が妨害し、韓国が迷惑がったというのが真実。つまり、またメディアに騙されていた訳だ。著者は言う。慰安婦問題も同じだよ、徴用工問題も同じだよ、と。コリアンと左巻きに対する静かで冷ややかな怒りに満ちている。

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