Books

愛じゃないならこれは何 集英社文庫

斜線堂有紀

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087447606
ISBN 10 : 408744760X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan

Content Description

斜線堂有紀のはじめての恋愛小説集。

『きみの長靴でいいです』
天才ファッションデザイナー・灰羽妃楽姫は、二八歳の誕生日プレゼントに、ガラスの靴を受け取った。
送り主は、十年来の妃楽姫のビジネスパートナー、そして妃楽姫がいつか結婚すると信じている男、妻川。
人生の頂点に到達しようとしている妃楽姫だったが、しかし次の瞬間彼女が聞いたのは、妃楽姫以外の女との、妻川の結婚報告だった。

『愛について語るときに我々の騙ること』
「俺さ、ずっと前から新太のことが好きだったんだ。だから、付き合ってくれない?」
そういう男――園生が告白しているのは、私――鹿衣鳴花に対してだった。私たちの関係は、どこに向かおうとしているのか。
男と男と女のあいだに、友情と恋愛以外の感情が芽生えることはあるのだろうか。

『健康で文化的な最低限度の恋愛』
美空木絆菜は死にかけていた。会社の新入社員、アクティブな好青年、津籠の気を引きたかった絆菜は、彼の趣味――映画にもサッカーにも、
生活を犠牲にして一生懸命頑張って話を合わせた。そして今、絆菜は孤独に山の中で死ぬかもしれない。どうしてこんなことに。

『ミニカーだって一生推してろ』
二十八歳の地下アイドル、赤羽瑠璃は、その日、男の部屋のベランダから飛び降りた。男といっても瑠璃と別に付き合っているわけではない、
瑠璃のファンの一人で、彼女が熱心にストーカーしているのだ。侵入した男の部屋からどうして瑠璃が飛び降りたのか、話は四年前にさかのぼる――。

『ささやかだけど、役に立つけど』
初めて高校の放送部の部室で鳴花と出会った時に、自分はいつか彼女と付き合うんじゃないかと、園生は思った。
しかしそれから十年経って、彼女と自分の関係に、新太が加わった。二人よりも三人のほうが、ずっと安定している。
自分たちは、このまま死ぬまで三人なのだろう――でも、それでいいのだろうか。

【著者紹介】
斜線堂有紀 : 1993年秋田県生まれ。2016年『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞しデビュー。24年『星が人を愛すことなかれ』で第4回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • よっち

    ままならない恋に直面した時にどうするのか、どうにかせずにはいられない登場人物たちの葛藤を描いた恋愛小説集。地下アイドルだった自分を推してくれていたファンをストーカーするアイドル、エモい物語を一緒に歩んできたビジネスパートナーの突然の結婚報告に動揺する天才デザイナー、高校から続く男2人と女に生じた一方通行の三角関係、新入社員の好青年に一目惚れして生活を犠牲に一生懸命話を合わせる先輩、そして東グレの短編。客観的に見れば良くないことだと分かっていても、理屈ではないからついあがいてしまうそれもまた愛なんですよね。

  • りこ

    人を好きになって、愛して自分ではなくなっていく感覚ってどんな感じだろう。自分でやばいって思うのに抜け出せないときは、どうしたらいいの。警察にお世話になるまでにやめたいけど、そう思ってる時点で、恋に落ちてはないのかな。

  • なみ

    ファンをストーカーするアイドルや、ひと目惚れですべてが変わってしまったOLなど、恋愛で狂ってしまった人たちを描いた短編集。 どうしてこんなことに……と痛々しく思うと同時に、狂ってしまうほどに誰かを好きになれることをうらやましくも思いました。 心を鋭く突き刺すような感情描写がとても良かったです。 どの話もしっかりダメージを受けるのに、ページをめくる手が止まらないので、読むときは覚悟をして本を開いてください。

  • maiko

    カタチは違えど、すべて愛でした。 愛って重いんだな。

  • パンざわ

    人が死ぬようなどろどろした愛憎ミステリーを想像していたががっつり恋愛小説だった。ただ歪んだ恋愛であるが。​この小説は愛をさまざまな言葉で定義する愛の表現集だと思った。​「推し」や「信仰」「友情」といった感情には愛は存在するが、それ自体は愛ではないという一線を引いて説明している点が興味深かった。愛という複雑なテーマを深く掘り下げた、読み応えのある一冊。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items