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ISBN 10 : 4622085429
Content Description
社会が変わってしまったと感じる人は多いのではないか。失われたものは、誇りを持って生きていける自営業の暮らしと経済。自律した在り方を許容する社会。少年漫画の熱狂。「みんなが手と手を合わせれば」の歌。「ネーミング詐欺」ではない政治の言葉。なぜ自分は危機的状況をうがつ仕事を続けてきたのだろう。経済ジャーナリストである著者は、自らの根っこを掘り下げる。11年間シベリアに抑留された父と東京大空襲の被災者だった母、戦争をひきずる両親は東京・池袋で鉄屑屋を営み、必死に昭和を生き抜いた…。いわゆる戦後民主主義は共同幻想だったのかもしれない。現実には戦争も差別もあった。しかし体験に裏づけられた夢だった。当時と、平和と平等の理想さえ抱けない現在との差は、とてつもなく大きい。時代は新たな殖産興業・富国強兵、米国に寄り添う新しい大日本帝国に向かっているように見える。このままいけば、やがて言いたいことを言う自由さえ消えうせるだろう。「今、大きな渦があって、私たちはその縁にいる…」漫画家ちばてつや氏との25年ぶりの対話を収録。著者の初めてのエッセイ集は、会心の庶民史となった。
目次 : 自分にとって一番たいせつなもの/ 東京都豊島区立竹岡養護学園/ いのちは言葉から壊れる/ 走るエイトマンとジャーナリストへの憧れ/ 戦後・自営業者共同体の街で出会った“知”/ 酒と煙草と大人の世界/ 池袋の夜・魔物と暴走の時間/ 非効率分野に「選択と集中」のシナリオ/ 『私たちが拓く日本の未来』の主権者/ みんなが手と手を合わせれば
【著者紹介】
斎藤貴男 : 1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒、英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。新聞・雑誌記者をへてフリージャーナリスト。『「東京電力」研究―排除の系譜』(角川文庫、第3回「いける本大賞」受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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おさむ
読了日:2017/04/02
どら猫さとっち
読了日:2017/02/26
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