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「明治礼賛」の正体 岩波ブックレット

斎藤貴男

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784002709864
ISBN 10 : 4002709868
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan

Content Description

「明治改元150年」を記念して、政府主導により、国・自治体・民間の関連イベントが各地で繰り広げられている。都合よく歴史を改竄し、近代日本の帝国主義がもたらした負の側面を省みず、「明治に学べ」との掛け声のもと、国策として進められる「明治礼賛」。その背後にある構想は、財界の意向を最大限に尊重し、また対米従属下で軍国主義へと舵をきる21世紀版“殖産興業・富国強兵”ではないのか―。気鋭のジャーナリストがその実態を暴き、この国のゆくえを問う。

目次 : 第1章 国策としての「明治礼賛」―“明治一五〇年”の年に(繰り返される「明治礼賛」/ “明治一五〇年”という国策/ 福井国体も「明治一五〇年記念」 ほか)/ 第2章 安倍政権が目指す二一世紀版「富国強兵・殖産興業」(「日本を、取り戻す」「この道しかない」の意味は/ グローバルビジネスの展開とカントリー・リスク/ 財界が求める憲法改正 ほか)/ 第3章 虚構の「明治礼賛」とこの国のゆくえ(明治には汚職もなかった?/ “明治一五〇年”に学ぶとすれば/ 「人類館」の時代と琉球支配 ほか)

【著者紹介】
斎藤貴男 : 1958年生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士(国際学MA)。新聞記者、月刊誌編集者、週刊誌記者を経てフリー。『「東京電力」研究 排除の系譜』(講談社、角川文庫)で第3回いける本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ちさと

    安倍首相は何かにつけて「明治に学べ」と叫びたがる。明治政府が進めた富国強兵・殖産興業政策は確かに近代化をもたらしたけれど、一方では日本帝国の形成を促して後の植民地支配や戦争を招いた。国民は幸せだったとは思えない。そもそも明治の人たちの国家意識と今の国会の論議とでは雲泥の差がある。戦後日本が採用した日本の国是としての対米従属と、ひたすらに経済成長を唱える安倍首相。対してジャーナリストの斎藤さんは、小日本主義を提唱しています。

  • フム

    現状に照らし合わせていろいろ得心する見事な内容だった。2012年安倍政権が繰り返しうたった「日本を取り戻す」「この道しかない」のスローガン、当時から苦々しさと同時に何を取り戻そうとしているのか不安な思いだった。それから政策として具体化され、強行採決等の強引な手法で法案化されたことはすべて、インフラシステム輸出など海外展開を望む財界の後方支援として安全を保障するためだった。それを「インフォーマル帝国主義」と呼ぶそうだが、明治以来の日本が欧米に追いつこうとアジアに植民地を求めたことの繰り返し、取り戻す…である

  • ゆめかまこと

    いま安倍政権がやっているのは、まさに21世紀版<富国強兵・殖産興業>他ならないとの指摘に激しく同意。なんであそこまで対米追従あるいは隷属の姿勢をとるのか腑に落ちた。「『明治』に学ぶというなら、こうした官制の歴史が黙殺してきた側面にも、強い光が照射されなければならない」という著者のことばには感動すら覚えた。でも、こういうまっとうな主張も、当人たちは鼻で笑うんだろうな……

  • ysdokusyo

    お偉いさんが絶賛する「明治」が、本当に素晴らしい時代だったか。首相の言う「明治」は、都合の良い「誇大妄想」じゃないかと思える。某作家の小説が「歴史書」のように崇めるあたり、たかが知れる。明治も現代と変わらず、薩長閥が財閥に有利な政策を進め、その後の歴史を見ればどうなるかわかる。今、150年の間に溜まった負の遺産をちゃんと(歴史改竄せず)清算する時代だと思う。

  • こしあん

    枝野さんの演説本に加えて、このブックレットも多くの人に読んでほしい。21世紀の世の中にあって、まだ選挙のときに「薩長で力を合わせて」などと時代錯誤もはなはだしいことを言いだす総理が何を考えているかがよくわかる。思想的に極端に偏った内閣を組み、あろうことか文科大臣が「教育勅語」を擁護するようなことを口にする。とんでもない話。総理は国内でも国外でも、何かの利得をちらつかせることでしか人間関係が築けない人なので、本音で忠告してくれる人はいないのだろうが、海外の良識ある人たちは日本の動きを厳しい目で注視している。

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