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陰陽道の神々 決定版 法蔵館文庫

斎藤英喜

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784831826787
ISBN 10 : 4831826782
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

泰山府君、牛頭天王、金神、八王子、大将軍、盤古大王、土公神・・・・・・。冥界や疫病、あるいは暦や方位などに関わる神々は、陰陽道の信仰にもとづいて祀られてきた。日本人の日常生活の中でなじみのある、これらの神々を祀っていたのは「陰陽師」であった。明治以降の近代社会のなかで封印され忘れられてきた陰陽道の神々。神話の神々とは違う、もう一つの「日本」の神々とは。

【目次より】
はじめに──もうひとつの「日本」の神々を求めて──
序 章 陰陽道と安倍晴明の基礎知識
第一章 追われる鬼、使役される神──疫鬼と式神──
1 鬼を追う陰陽師/2「式神」という神/〈コラム1〉なぜ鬼退治をする「リンゴ太郎」はいないのか/〈コラム2〉人を食らう鬼/〈コラム3〉「神働術」とグノーシス
第二章 冥府と現世を支配する神
1 冥府神としての泰山府君/2 変貌していく泰山府君
第三章 牛頭天王、来臨す
1 牛頭天王を求めて/2 中世神話としての「祇園牛頭天王縁起」/3 牛頭天王、陰陽道の神へ/〈コラム1〉本居宣長、祇園祭を観る/〈コラム2〉いまも京都に棲息する牛頭天王/〈コラム3〉平田篤胤の牛頭天王研究
第四章 暦と方位の神話世界──『??内伝』の神々──
1 『??内伝』という謎/2 暦世界の根源神へ/〈コラム1〉『??抄』と安倍晴明伝承/〈コラム2〉「神道」と「陰陽道」との結合とは/〈コラム3〉金神=スサノヲ説をめぐって/〈コラム4〉世界の崩壊から始まる──いざなぎ流の「大土公祭文」
第五章 いざなぎ流の神々──呪詛神と式王子をめぐって──
1 いざなぎ流の神々と陰陽道/2 「呪詛神」の系譜から/3 式王子の世界
終 章 「陰陽道」の神々のその後
断章1 いざなぎ流への〈旅〉
その1 神さまたちの引越し/その2 中尾計佐清さんのこと/その3 花をいさみて、寄りござれ/その4 物部村の人々
断章2 安倍晴明ブームの深層へ
陰陽師・ミレニアム/安倍晴明の深層、いざなぎ流の現場/二一世紀の安倍晴明──ブームの深層に何があるのか──/バビロニアの安倍晴明
補論 牛頭天王の変貌と「いざなぎ流」
いざなぎ流祭文と土御門系祭文の違い/『??内伝』の牛頭天王神話/「産の穢れ」と『??抄』との接点/送却儀礼と牛頭天王信仰/「式王子」と牛頭天王信仰
付論 折口信夫の「陰陽道」研究・再考
参考文献・原典一覧/初出一覧
あとがき
ニューヨークの陰陽師──増補版あとがきにかえて──
二〇二四年の陰陽道――文庫版あとがきにかえて――
収録図版一覧

【著者紹介】
斎藤英喜 : 1955年東京生まれ。日本大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、佛教大学歴史学部教授。専門は神話・伝承学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 佐倉

    泰山府君、牛頭天王、盤牛王、黄帝黄龍といった明治以前に信仰されていた神々について『簠簋内伝』などのテキストを元に読み解く。泰山府君が安倍家など宮廷陰陽師によって運用されていた神でありそうした陰陽道では漢籍が重視されていた。一方の『簠簋』に現れる神々は陰陽道系の民間信仰で用いられ、典拠は『簠簋』内の神々の物語だった。盤牛王は梵天であり堅牢地神であり毘盧遮那、牛頭天王は天刑星にして毘盧遮那にして素戔嗚…と様々な本地を記しており、日本の信仰が神道や仏教、陰陽道と簡単に分けられるものでは無かったことが見えてくる。

  • Go Extreme

    陰陽道の神々ー単純な善悪二元論では説明できない複雑な世界観を象徴 多様性と役割の重複ー同一の神が複数の名前と役割を持つ 方位の吉凶ー方位の吉凶が神々の配置と結びつく 陰陽道の多神教的特長 神々と自然現象の結びつき 泰山府君信仰ー死後の魂の行方を決定する神 牛頭天王の信仰変遷ー疫病除けの神→方位神や災厄除けの神 陰陽道の呪術的側面ー祭祀や祝詞重要視 神道や仏教との融合ー神仏習合的な信仰体系 方位と時間の概念の重視 陰陽道の変遷と時代適応ー 民間信仰や他宗教との融合 儀礼と祝詞の重要性 善悪二元論の否定

  • すいか

    泰山府君と牛頭天王を中心に、陰陽道で祀られる神々の複雑な成り立ちを、文献史料の詳細な分析をもとに組み上げていくことで、陰陽道が日本古来の神道や大陸由来の仏教道教の影響を色濃く受けながらも、平安時代の宮廷陰陽師に対する民間陰陽師集団が形成されていく過程で、さらに広範な民間説話も取り込んで中世神話とも言うべき独自の神話体系を持った宗教として形作られていく様を解き明かしていく過程が刺激的。季節によって方位を移動する吉凶の神々(暦注神)という考え方は、中国の風水思想とどの程度関わりがあるのだろうか。明治新政府に→

  • dokuni_san

    語り口はライト寄りに書いてるのでたまに五島勉かよ!ってつっこみたくなるところもあり、大変楽しく読めた。内容についても牛頭天王の解体(大げさ)がスリリングでよかった。

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