Books

文庫解説ワンダーランド 岩波新書

斎藤美奈子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004316411
ISBN 10 : 4004316413
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2017
Japan

Content Description

基本はオマケ、だが人はしばしばオマケのためにモノを買う。夏目漱石、川端康成、太宰治から、松本清張、赤川次郎、渡辺淳一まで。名作とベストセラーの宝庫である文庫本。その巻末の「解説」は、読者を興奮と混乱と発見にいざなうワンダーランドだった!痛快極まりない「解説の解説」が幾多の文庫に新たな命を吹き込む。

目次 : 1 あの名作に、この解説(夏目漱石『坊っちゃん』―四国の外で勃発していた解説の攻防戦/ 川端康成『伊豆の踊子』『雪国』―伊豆で迷って、雪国で遭難しそう ほか)/ 太宰治『走れメロス』―走るメロスと、メロスを見ない解説陣/ 2 異文化よ、こんにちは(サガン『悲しみよこんにちは』/カポーティ『ティファニーで朝食を』―翻訳者、パリとニューヨークに旅行中/ チャンドラー『ロング・グッドバイ』/フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』―ゲイテイストをめぐる解説の冒険 ほか)/ 3 なんとなく、知識人(庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』/田中康夫『なんとなく、クリスタル』―ン十年後の逆転劇に気をつけて/ 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』/マルクス『資本論』―レジェンドが鎧を脱ぎ捨てたら ほか)/ 4 教えて、現代文学(村上龍『限りなく透明に近いブルー』『半島を出よ』―限りなくファウルに近いレビュー/ 松本清張『点と線』『ゼロの焦点』―トリックの破綻を解説刑事が見破った ほか)

【著者紹介】
斎藤美奈子 : 1956年新潟県生まれ。児童書などの編集者を経て、文芸評論家。『文章読本さん江』で第1回小林秀雄賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア

    斎藤美奈子は初読。普段はほとんど文庫の解説を読まないのだけれど、こうしてあらためて俎上に乗せられてみると、たしかに簡便な批評であり、そこには様々なスタイルがあることがわかる。そして、それと同時に一定の様式もまた見えてくるようだ。斎藤美奈子の語りは口語調で、軽快。しかもスッパリとした鮮やかな切れ味も。その語りは爽快でもある。各章の分類は概ね適格だが、最後の「教えて、現代文学」だけは無理やりにここに収めたようで統一感がなくて残念。しかし、彼女にかかれば小林秀雄大先生もバッサリ。それはそれで痛快でもある。

  • zero1

    【解説は作品の奴隷じゃない】は名言!解説は何のため?読者を悩ます解説もあれば、作品に関係ないことも。本書が興味深いのは解説の比較。「坊っちゃん」は「敗者の文学」という意見に「神様のカルテ」で知られる夏川草介が反発。作家と研究者の違いが明白に。これは「権威と庶民の違い」と斎藤は述べる。「三四郎」の美禰子は誰が好きだった?明言を避けると「ずるい」の声が。海外の作品は「訳者あとがき」で解説も兼ねる。「国語は道徳」「文学に教訓はいらない」など斎藤らしい意見も多い。戦争関連作品は大いに学べる点あり(後述)。

  • takaC

    解説の分類など気にはしない。おまけ付きなのかどうかというのが重要。当たり外れがあるのもまた一興。

  • KAZOO

    この内容については岩波の雑誌「図書」で読んでいましたが、この本でまとめて読むと印象が異なりました。ひとつの文庫文化論のような感じです。文庫にはあとがきや解説があったりまるっきりないものもあります。ここではその解説についての評論あるいは解説ということでの実例を挙げてかなり言いたいことをおっしゃっています。楽しめました。

  • マエダ

    自分的には解説やあとがきは大切に読んでいる。なかなか切れ味鋭い解説批評。もう少し多めに見てもいいのでは、と少しフォローしたいところもある。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items