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カール・マルクス「資本論」 2021年 1月 100分 De 名著

斎藤幸平

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784142231218
ISBN 10 : 4142231219
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2020
Japan

Content Description

持続的で平等な社会を実現する「コミュニズム」とは?『資本論』を社会変革に向けた実践の書として捉え直す21世紀のマルクス論。


気鋭の経済思想家が、エコロジー・脱成長の視点からマルクスを読み直す

長時間労働、格差、不安定雇用、低賃金――。資本主義の暴力性がむき出しになるなか、世界的にマルクス再評価の機運が高まっている。生産力が上がるほど人が貧しくなるのはなぜなのか。なぜ過労死するまで働き続けなければならないのか。『資本論』で構想された持続的で平等な未来社会像とは?ソ連型の社会主義とマルクスの目指した「コミュニズム」は何が違うのか。
150年前に書かれた『資本論』には、現代社会が抱える問題を考えるヒントが数多く記されている。とくに、自然との関係のなかで人間の労働のありかたを分析する「物質代謝論」は、これまでエコロジーの視点でほとんど読まれてこなかった。
マルクス研究の権威ある国際学術賞を最年少で受賞した斎藤氏はこの点に注目。難解かつ長大な『資本論』で展開される資本主義の構造的矛盾について平明に解説するいっぽう、マルクスが晩年に遺した自然科学研究、共同体研究の草稿類も参照し、『資本論』の完成を見ずに世を去った希代の社会思想家の真意を読み解いてみせる。パンデミックや気候変動といった地球規模の環境危機をふまえ、いまこそ必要な社会変革に向けた実践の書として『資本論』をとらえ直す、まったく新しいマルクス論。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • てち

    今こそ、過去に立ち返り資本論を読むべきである。資本論が書かれたのは150年以上前である。しかし、マルクスの視座、物の考え方は今もなお有効である。例えば、なぜ経済格差や気候変動といった諸問題。これらを考えるうえでマルクスの資本論は大いに役立つ。資本論は、かなり難解の書であるが、本作は非常に丁寧にわかりやすく解説している。解釈にあたり、筆者の主観が入ってはいるがそれを差し引いても読む価値はあると私は感じた。

  • やいっち

    内容は、「気鋭の経済思想家が、エコロジー・脱成長の視点からマルクスを読み直す」というもの。「生産力が上がるほど人が貧しくなるのはなぜなのか。なぜ過労死するまで働き続けなければならないのか。」読むほどに日本(に限らないが)社会の現実に身につまされる思いが募った。

  • buchipanda3

    資本論の読み解き本。近年の研究(マルクスのエコロジー論)も語られている。世の中の多くの領域が「商品」化に飲み込まれていく中、「価値」という不思議な力に振り回されたり、「価値」と「使用価値」が対立するという構図を理解できた。マスクや図書館の例は分かり易い。ただそれが分かっても改善される難しさ。労働者も資本家も競争から脱却できない現状。誰もが資本主義的思考で頭が固まっているので、先入観や想像力不足から不安感が先に立つ気もする。結局、根本的に立ち返る視点をもつ柔軟性が求められるということか。色々と読もうと思う。

  • アキ

    今の時代に必要な書であり、毎回放送が心に刺さる。資本主義では資本家は金儲けをやめることはできないのである。アマゾンのCEOベソスが2000億ドルの資産を保有しても、資本家も自動化された価値増殖運動の歯車に過ぎないのだ。労働者は生活のために自分たちの労働力を資本家に売る必要がある。それも自ら選んで、責任感と自発性と向上心を持ち、資本の論理に「包摂」されていく。そんな中フィンランドのサンナ・マリン首相の打ち出した「週休3日、1日6時間労働」の目標に希望を見出す。もっと働かないことを目指していいのではないか?

  • おたま

    1月4日よりEテレで放送される。その予習のために読んでみた。第3回までは、『資本論』の解説をしながら、それを現実問題の読解にいかに適用していくか、というような感じ。第4回は斎藤幸平氏の著書『人新世の「資本論」』に繋がっていく内容となっている。1月の「100分de名著」、大変に期待している。そして、今年はぜひ『資本論』第1巻を何とか読みたいものだと思っている。放送4回の感想は、各回終了後にコメント欄に書いていきたい。

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