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日本史サイエンス ブルーバックス

播田安弘

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065209578
ISBN 10 : 4065209579
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan

Content Description

いまだ解けない謎を「科学」で読みなおしたら。文永の役で日本を危機に陥れた蒙古軍は、なぜ進撃を続けず、一夜にして兵を引いたのか?明智光秀を討つために羽柴秀吉が中国地方から高速で戻った「大返し」は、なぜ実現できたのか?莫大な国家予算を投入して建造された戦艦大和は、なぜほとんど出撃しないまま沈没したのか?エンジニアが「数字」を駆使して謎に迫る!

目次 : 第1章 蒙古軍はなぜ一夜で撤退したのか(歴史を変えた「ジャイアント・キリング」/ 蒙古軍はなぜ撤退したのか? ほか)/ 第2章 秀吉の大返しはなぜ成功したのか(日本史上きわめて重要な軍事行動/ 中国大返しまでの状況 ほか)/ 第3章 戦艦大和は無用の長物だったのか(わずか3年4ヵ月の「生涯」/ 「史上最大の戦艦」が計画されるまで ほか)/ 終章 歴史は繰り返される(巨大な数字のリアリティ/ 目を曇らせる「奇跡」「伝説」 ほか)

【著者紹介】
播田安弘 : 1941年徳島県生まれ。父は造船所経営、母の実家は江戸時代から続く船大工「播磨屋」の棟梁。艦船の設計を夢見て三井造船(当時)に入社、大型船から特殊船までの基本計画を担当。半潜水型水中展望船、流氷砕氷船「ガリンコ号2」、東京商船大学(当時)のハイテク観測交通艇などを開発、主任設計。東海大学海洋学部で非常勤講師を八年間務め、この間、2008年、日本初の水陸両用バス「LEGEND零ONE号」の船舶部分を設計。定年後は船の3Dイラストレーションを制作する「Ship 3D Design播磨屋」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • まーくん

    ブルーバックスで日本史!蒙古襲来、秀吉の中国大返し、戦艦大和を取り上げる。著者は船や海の専門家としての観点から、これら史実を見直す。文永の役では蒙古軍が900隻の軍船と3万人の兵で博多湾から上陸、九州は陥落寸前であったが、突如退却し軍船に引き返す。その夜、暴風雨(神風)が吹き荒れ、海の藻屑に…という通説を疑う。「八幡様の御加護」や「台風説」などを退け、合理的積算から高麗の造船能力や兵員数を見積もる。また、投錨地は今津浜とみて『蒙古襲来絵詞』を読み解き、鎌倉武士団の抵抗により敗走、撤退を決めたと推測する。

  • ひこうき雲

    昔から不思議だったんですよね。よく「何万」という兵力が出てくるが、あの時代そんなに戦場に行ける人がいたの?とか、食料どうしたの?とか、馬、どこから集めたの?とか。ほとんどの歴史公証本は記録に基づき推理はするけど、なぜか数字の検証は行わない。この本、そういった意味ではすごく画期的です。ぜひ第2段もお願いします!

  • trazom

    著者が造船技術者というのがミソ。船の視点から3つの事例を検証するのがユニーク。九百隻の蒙古軍船が作れたか、3万人を収容できたか、博多湾の水深分析から新たな上陸地点を提示など、鋭い指摘。秀吉の中国大返しでも、海路の可能性の論考は一定の説得力がある。一方、戦艦大和になると著者は一気に情緒的になる。「大艦巨砲主義は時代遅れではない」「アウトレイジ戦法がいけなかった」「「栗田ターン」がなかったら…」など擁護と愚痴が迸り、「サイエンス」からどんどん外れてゆく。それはそれで、造船屋さんの人間味が溢れて微笑ましいが…。

  • やいっち

    「蒙古は上陸に失敗していた! 秀吉には奇想天外な戦略があった! 大和には活躍できない理由があった! 日本史の3大ミステリーに、(中略)船舶設計のプロが挑む。リアルな歴史が、「数字」から浮かび上がる!」といった本。

  • きみたけ

    著者は映画「アルキメデスの大戦」で製図監修を担当した造船エンジニアの播田安弘氏。歴史家ではなく船作りのプロの目線から、蒙古襲来、秀吉中国大返し、大日本帝国海軍の敗因の謎に「数字」で解明していく異色の一冊です。 文永の役で日本を危機に陥れた蒙古軍は、なぜ進撃を続けず、一夜にして兵を引いたのか?歴史の教科書では暗記項目としてさらっと通り過ぎますが、真相を突き詰めて考えていくとその巨大な数字のリアリティーや「奇跡」「伝説」への疑問が湧き、わたしもワクワクして読むことができました。歴史好きの方にオススメの本です。

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