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水運史から世界の水へ

徳仁親王

User Review :5.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140817728
ISBN 10 : 4140817720
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2019
Japan

Content Description

水の恵み、水と地球、水と私たち。皇太子殿下のご講演の記録。

目次 : 第1章 平和と繁栄、そして幸福のための水/ 第2章 京都と地方を結ぶ水の道―古代・中世の琵琶湖・淀川水運を中心として/ 第3章 中世における瀬戸内海水運について―兵庫の港を中心に/ 第4章 オックスフォードにおける私の研究/ 第5章 一七〜一八世紀におけるテムズ川の水上交通について/ 第6章 江戸と水運/ 第7章 水災害とその歴史―日本における地震による津波災害をふりかえって/ 第8章 世界の水問題の現状と課題―UNSGABでの活動を終えて

【著者紹介】
徳仁親王 : 昭和35年(1960)生まれ。昭和57年(1982)、学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程入学。昭和58年(1983)6月から昭和60年(1985)10月まで英国に滞在し、オックスフォード大学大学院に在学。昭和63年(1988)、学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程修了。平成3年(1991)、オックスフォード大学名誉法学博士。平成4年(1992)より学習院大学史料館客員研究員。平成15年(2003)、第3回世界水フォーラム名誉総裁。平成19年(2007)から平成27(2015)まで国連水と衛生に関する諮問委員会(UNSGAB)名誉総裁(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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皇族方が様々な学術研究を成されていること...

投稿日:2021/07/16 (金)

皇族方が様々な学術研究を成されていることは知識として知っていましたが、こうしてまとまった一冊の本で手軽に触れることができるのは新鮮でした。英国のテムズ川の水運・江戸の水路などの研究、国際フォーラムにおけるご講演などをまとめているため、学術研究そのままの硬さがなく、大勢の日本国民に手に取っていただきたいと思います。

ニグンノテイオー さん | 沖縄県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Miyoshi Hirotaka

    国家元首としての世界観を形成する手段として水運を選ばれ、深く研究されたことは、慧眼であり、わが国だけでなく、世界にも善きこと。留学されたイギリスもわが国も海洋国家。水利・水運には似た歴史があり、時間をかけたルール作りで解決されてきた。水利や水運により耕地が広がり、上下水道や物流網が整備され都市が発展し、国富を形成。その史実が文書や史跡として残っている。一方、水は牙を剥くこともあり、和歌や文献に残る洪水や津波の記録が現代に警鐘を鳴らす。学術的な話題ながら雅子妃が引用される場面もあり、お人柄がにじみ出る文章。

  • Ayumi Katayama

    以前、飛鳥時代の交通について水運が使われていることを読友さんに教えていただいて、以来、水運についていささかの興味を抱いていた。著者は徳仁親王。今上天皇が親王でいらっしゃったころの講演記録である。とても興味深く拝読した。中でも『延喜式』。十世紀に編纂された法令集なのだそうだが、そこには『都に集まってくる貢納物の内容や運賃、さらには輸送ルートまで、明確に規定されて』いるのだそうだ。さらに『兵庫北関入船納帳(ひょうごきたせきいりふねのうちょう)』など、何百年も前の人々の生活の声が聞こえてくるようだ。

  • 鐵太郎

    購入が2023年の9月なのになぜ今「読んだ本」にするのか、というと、手元に置いて何度となく読み返したため。著者は泣く子も黙る(笑)徳仁親王、つまり今上天皇陛下(2024年現在)であります。 世界の水、水運、水路交通、オックスフォードでの研究の様子、テムズ川の水上交通、江戸の水運・上下水道、歴史上の水災害、世界の水問題など、題材がユニーク。殿下の御研究と御講演だからこそ注目される、というところはあるにしても、平易な文章で大事な問題にスポットを当てた、読んでいて楽しい講演集でした。こういう研究も大事ですね。

  • 陛下の温かく簡潔で明瞭な文体を読むと、開会式でのさっぱりとしたおことばを思い出す。陛下の皇太子時代にされた講演をまとめたもの。テムズ川の水運や琵琶湖疎水、瀬戸内海の水運など多岐にわたるけど、平易で分かりやすく面白い。そしてちょこちょこ「雅子と一緒に」とか入ってくるのがによによしちゃうやつ。古代中世で大災害があると、同じ場所は壊滅的に破壊されるので、同じ場所にまた文明を築くのは難しいことだったろうという指摘にオオオ…ってなった。

  • いの

    一喜一憂しながらの文献収集や苦労を交えた研究課程は、学びの時間に同行したような気分になりとても楽しかったです。心底充実した留学生活であったことが分かります。また文面からは、真摯なお姿にユニークな一面が見えており何とも小粋で(失礼)サービス精神満タンでした。どの項目も興味深いものでした。水運史では発明でいかに物資流通が活発となり賑わっていたのか分かります。また水災害に対しても考察していました。投げかけてくれた問いにこれからも考えていき自分に可能なことは行動に移していこうと思います。学びのある本です。

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