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後藤明生コレクション 2 前期II

後藤明生

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336060525
ISBN 10 : 4336060525
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2017
Japan

Content Description

R団地に住む男のもとに県庁社会教育課からとつぜんかかってきた一本の電話。それは自身が暮らす団地についてのレポート執筆を依頼するものだった。住まいについて考察をめぐらし、住まいとの関係を模索する男の姿を描いた「書かれない報告」。あの外套はいったいどこに消え失せたのだろう?二十年前に福岡から上京した際に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、大学浪人時代を過ごした地を訪れた主人公の想念は、“アミダクジ式”に脱線を繰り返しながら次々に展開する。後藤明生の小説作法のひとつの頂点をなす傑作「挾み撃ち」ほか、全7作を収録。

【著者紹介】
後藤明生 : 1932‐1999。1932年、旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、三十八度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第四回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第一回文藝賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野太夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法‐あるいはニコライ・ゴーゴリ』で池田謙太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • フリウリ

    「後藤明生コレクション」の小説編を4→3→1→2と読み、2に収載された「挟み撃ち」が、後藤にとって1つの転換点と(わかる編集に)なっていると感じた。「挟み撃ち」とは両側との関係がそれぞれ膠着して、にっちもさっちもいかなくなる状況である。後藤は、自分自身や身の周りで起こる出来事に「挟み撃ち」という関係性を発見し、苦しみつつ、愉しみつつ、小説化しているように思えた。個人的には、切迫感が後退する後期のほうが好みだが、前期もいい。通読できてよかった。8

  • amanon

    本書の半分強を占める長編『挟み撃ち』に驚愕。約二十年ぶりの再読だが、こんな多くの仕掛けに富んだ作品だったのか!と。一つは幾度となく引用されるゴーゴリの『外套』が未読だったこともあるが、要するに後藤の作品の読み方を心得ていなかったことが大きいかと思われる。そしてその後藤の作品の醍醐味を見事に解き明かしてみせた島田雅彦の解説が素晴らしい。本書を読んで何となし感じていたことを、鮮やかに言語化するその手さばきに思わず膝を打ちたくなることしきり。一巻目は正直あまりピンとこなかったが、続巻を読むのが楽しみになった。

  • ナカユ〜、

    この作家を知ったのは何故だろうと考える、多分名前の後藤明生を「あきお」かな?っと思ったら「せいめい」だったことに驚いたのが、最初だったような気がするw、ま、それはそれとして、第二巻は「?」が強くなって自己解決や結局解決できない話でも、時代と言えばそうなんだが、 引揚げ文学という括りは正直あまり知らないが、(精神的にね)朝鮮、北朝鮮から帰って着た人たちの平平凡凡とできなかった時代の今でいうPTSD談といったところなんだろうけど、

  • wakabon

    後藤明生、面白い!こんな小説を書く人だとは知らなかった。まさにリゾーム的?

  • 岸田解

    前半の短篇もいいんですが、やはり「挾み撃ち」は圧倒的でしたね。こりゃあ、やられちゃうわ。ゴーゴリ初め、ロシア文学も読まなきゃなぁ……。

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