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悪さをしない子は悪人になります 新潮新書

廣井亮一

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784106109812
ISBN 10 : 4106109816
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「悪」は排除するべきものではない。悪と善は相対的なものに過ぎない。大事なのは、総体としての生身の人間の中に「悪」を正しく位置づけることだ。罪を犯し、非行に走った少年であっても、「悪」を正しくその子の中に位置づけてやれば、それは人生をプラスの方向に導くためのエネルギーともなるのだ―。家庭裁判所調査官として、数百人の非行少年を更生に導いてきた著者が説く「悪理学」。

目次 : はじめに 非行少年と「悪」/ 1 悪理学(「悪」の原理/ 攻撃性と依存性/ 「悪」と攻撃性の歴史的変遷/ 犯罪・非行の4類型)/ 2 非行を治す(家族で治す―家族療法/ 家と間取りで治す―間取図アプローチ/ 法と臨床で治す―司法臨床/ 学校と家庭裁判所で治す―関係機関のアプローチ/ 権威と権力で治す―アンコモン・アプローチ)

【著者紹介】
広井亮一 : 1957年新潟県生まれ。新潟大学人文学部卒業後、十八年間家庭裁判所調査官を務める。99年から和歌山大学助教授、京都女子大学准教授、立命館大学教授(2022年から特任教授)。専門は司法臨床。放送大学ラジオ講座「司法・犯罪心理学」担当。臨床心理士、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • タルシル📖ヨムノスキー

    元・家庭裁判所調査官の著者が、様々な経験から、「青少年と悪」について解説した本。大切なことは悪を排除したり、力で押さえつけるのではなく、誰にでもある「悪」の感情を認め、その上でどう折り合いをつけていくかということ。そして幼少期の遊びの中で、良いことも悪いことも含めて、たくさんの経験をさせることが重要だということ。特に興味を引いたのが、青少年と悪の関係について、家の間取りという視点から分析している点。特に家族の在り方の変化を、まさか「サザエさん」の磯野家と「クレヨンしんちゃん」の野原家の間取りで比べるとは。

  • タカナとダイアローグ

    図書館本。家庭裁判所調査官という縁遠い経験者が語る悪者のいなさ。特定の悪者にアプローチせず、そもそも円環的認識で原因@の結果が結果@ 一方、結果@=原因Aであり、結果A=原因@(夫婦関係の例)は身に沁みた。3人以上関係があればより複雑な原因=結果で解きほぐすのは無理。司法と臨床と学校の視点の違いや、罰と更生に関すること、権威と権力の使い方など現場のヒントになるような内容。間取りと犯罪の関係はサンプルが少なくてほんとかな?と思う。建売住宅の間取りはほぼ子供部屋に直行できる故、非行少年だらけになるのではと。

  • ray

    ☆4 非行少年は抑圧された家族関係から生み出される。凶悪化しているのではなく、凶悪化させられているというのが正しい。時代で強い者への抵抗から弱い者への攻撃へと変化。乳児期から青年期までの攻撃性への対処の仕方。親がしつけとして暴力→逃げるため非行→親が暴力→非行…の悪循環。多世代で繰り返される。問題のある家族関係→隔絶された間取り→非行へ。補導委託先で温かい人間関係を初めて知った傷害事件の少年。環境によってこんなにも変わるという驚きと、それまでの環境に同情する。非行化させられているという言葉の本質がわかる。

  • アネモネ

    色々な事例で、分かりやすく教えを進められた。

  • Hundley

    まさか司法関係者の方が著者だと思わず、子供への接し方の意味で手にとってみた。でも結局、司法でも家庭でも、基本の考え方は同じなんだろうと思った。やめなさい、とかは効果がない話もすごい納得。

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