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批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

広野由美子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121017901
ISBN 10 : 4121017900
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2005
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』に議論を絞った。


多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』を素材に、小説技法と批評理論を平易に解説。技法と理論の双方に通じることで、作品理解がさらに深まる。読み方の実例を通して、小説とは何かという問題に迫る。




【著者紹介】
広野由美子 : 1958年生まれ。1982年、京都大学文学部(独文学専攻)卒業。1991年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程(英文学専攻)単位取得退学。学術博士。京都大学大学院人間・環境学研究科助教授。イギリス小説を研究。1996年、第4回福原賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    この先生の「小説読解入門」を先に読んでいて新書にしては内容がかなり詰まっている感じがしたので、こちらも読むことにしました。読解入門の方はジョージ・エリオットの「ミドルマーチ」についての講義ですがこの本では「フランケンシュタイン」をかなりきめ細かく分析しておられます。大学の授業のような感じで知的好奇心を満たしてくれました。原作を読んでみようという気にさせてくれました。

  • アキ

    「フランケンシュタインーあるいは現代のプロメテウス」を題材に様々な方法論で読み、小説とは何かという問題を追求する。1小説技法篇、2批評理論篇から成る。前者では冒頭、ストーリーとプロット、語り手、焦点化、提示と叙述、時間、性格描写、アイロニー、声、イメジャリー、反復、異化、間テクスト性、メタフィクション、結末。後者で伝統的批評、ジャンル批評、読者反応批評、脱構築批評、精神分析批評、フェミニズム批評、ジェンダー批評、マルクス主義批評、文化批評、ポストコロニアル批評、新歴史主義、文体論批評、透明な批評で終える。

  • ケイ

    批評と言うより、小説の読み方と料理の仕方をみせてくれる。作者の整理した上での文章のキレ、明確さに感服。フランシュタインという作品を下敷きにした作品がどれほどあるかという可能性に気付き、その影響力に驚く。20歳程の女性が暇に任せて書いたのではなく、これを生みだすにあたり、どれほど彼女が読んでいのかと言うことをしれた事がまず何よりの収穫。

  • shikashika555

    今までは読み散らしてたり読み過ごしていたことがハッキリと認識できるようになるための、思考の補助線をたくさん提示してくれている。 小説を構成する技法についての説明では 今まで「なんとなく」で理解していたような用語について 明確な定義と説明がなされており、これを頭に入れたら他の批評を読む上での共通言語が得られた感がする。 後半の批評理論では、様々な軸に沿っての批評の形が説明されている。 『ゲイ批評』なんて初めて目にした言葉だ! 他にもこんな批評の形があるのかと驚くやら感心するやら。 とても勉強になりました。

  • アナーキー靴下

    門外漢にとっては入門というより副題が全て。『フランケンシュタイン』の解説を批評方法ごとに分類した好実例といったところだろうか。「T 小説技法篇」の大半や「文体論的批評」などは、厳然たる事実と論理立てた説明が多く、発見と学びの宝庫であった。一方で「U 批評理論篇」は諸説を駆け足で列挙していくような内容なうえ、講義というものの性質上か読者に対する対話的アプローチもないため、着眼点のヒント、知識を深めるための入口に留まる。批評理論をこれから学ぼうという人のための概説付きインデックスという意味での入門だと思う。

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