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秘密

平林たい子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093525022
ISBN 10 : 4093525021
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人には言えない秘めたる思いを集めた短篇集

「実はお前にだけ話すが、内地へ引揚げるとき、どさくさにまぎれて船着場ではぐらかして置いてくるつもりにしていたんだよ。自分の名前もいえない子供だったから」
知的障害のある子を抱え、途方に暮れていた〈兄〉。妹・花子の支援もむなしく、兄の子・正夫は家族に面倒ばかりかけていた。しかしある日、正夫が行方不明になってしまい、四ヵ月も帰ってこない。〈兄〉はあまり心配していないようだが、花子は何か引っかかりを感じて――。
心に秘密を抱える兄妹を描く表題作のほか、五十歳になった女性が、夫への不信感から夫の同僚の若い男に秘密の思いを抱く「黒い年齢」、パリで暮らす日本人の男が、フランス人妻の不貞を知りながら表面的には穏やかに暮らす「パリ祭」など、人には言えない思いで綴られた14篇の短篇集。

【著者紹介】
平林たい子 : 1905(明治38)年10月3日‐1972(昭和47)年2月17日、享年66。長野県出身。本名タイ。1947年『こういう女』で第1回女流文学者賞を受賞。没後、遺言により「平林たい子文学賞」が創設された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 海星梨

    同タイ『秘密』8冊目。こういう縛り読書しないと読まない、50年代60年代の小説。普段読まないものを読めるのが面白いところ。その時代の名作を電子書籍と紙で出している小学館のノベルスで、著作権が切れてるのか中公とか新潮の雑誌掲載分が2025年に出版されている。大抵が夫婦の話なんだけど、不倫、離婚、国際結婚と、この時代にしかない世情が面白い。学生運動というか社会主義とかの文脈を知らないと内容が全く分からない話もあった。

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