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沙林 偽りの王国 上 新潮文庫

Hosei Hahakigi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101188300
ISBN 10 : 4101188300
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan

Content Description

1995年3月20日月曜日の朝。東京の地下鉄は突然、阿鼻叫喚に包まれた。複数路線での同時テロ。車内では正体不明の液体が異臭を放ち、通路で地上で人々は次々と倒れた。毒物はサリン。その治療法を熟知していたのは九州大学医学部だった。九大チームは、前年の松本サリン事件でいち早く毒物を特定、捜査方針に大きな疑問を呈していたのだ…。医師で作家の著者にしか描けないオウムの全貌。

目次 : 第1章 松本・一九九四年六月二十七日/ 第2章 上九一色村/ 第3章 東京地下鉄/ 第4章 目黒公証役場/ 第5章 警視庁多摩総合庁舎敷地

【著者紹介】
帚木蓬生 : 1947(昭和22)年、福岡県生れ。東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。現在は精神科医。’93(平成5)年『三たび海峡』で吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、’97年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、’12年『蝿の帝国』『蛍の航跡』の二部作で日本医療小説大賞、’13年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、’18年『守教』で吉川英治文学賞と中山義秀文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • piro

    松本そして地下鉄サリン事件を軸に、オウム真理教の狂気を医療従事者の視点から描く作品。上巻では松本の事件から教祖逮捕まで。ほぼノンフィクションと言える程事実を克明に語った内容は、あの教団の異常さを改めて強く印象付けるものでした。前作『悲素』同様、沢井教授を中心とした医療従事者の奮闘にプロフェッショナリズムを感じます。合間で語られる戦争における毒ガス使用の歴史も興味深い。やや話が発散しがちなのは前作同様ですが(笑)、あの頃の世相も呼び起こされるリアルドキュメント的な作品でした。

  • kawa

    オウム事件の全貌を記録小説風に、第1章は「松本・一九九四年六月二七日」。あれから30年経つのか。当夜、犯行現場から100m位のところで飲み会。幸い風向きが逆で事なきを得たが、タイミングが悪ければ…どうなっていたか解らなかった。職場に何回も若い刑事が訪ねきての事情聴取、捜査の第一線も結構大変そうだった。結局、警察上層部のミスリードと乗せられた地元マスコミ、尾ひれが着いた世間の噂話で「第2の‥」とも言える悲劇を引き出してしまった。当事者の方以外忘却の彼方だった事件が改めて目の前に提示された思い。

  • くろにゃんこ

    改めてオウム真理教がしてきたことに驚愕する。科学者の集団…頭の良すぎる人にお金を設備を与えた結果の暴走。あの頃、ニュースで見ていた記憶と詳細な記述が重なる。途中、戦時中の731部隊について触れていてこれには本当にビックリしました。日本人が捕虜にした人体実験の数々、そして戦後関わった人たちが高い地位についていたこと。衝撃的でした。気持ちを落ち着けて下巻へ…

  • 海燕

    平成史を語る上で、1994松本サリン事件、1995地下鉄サリン事件、警察庁長官狙撃事件は欠かすことができない。本書は、これらの事件に絡めて、オウム真理教がどのように形作られ、狂気の集団に変貌していったかが審らかに語られる。サリンが世界で初めて人に対して用いられたのが松本事件である。そして松本のサリンは純度が高く、相対的に地下鉄事件のものは粗悪であった。地下鉄で高純度のサリンが用いられていたら…想像するだに憚られる。医師である著者だけに、化学に関する記載は専門的だ。その後の展開を確かめるべく下巻へ。

  • mayumi

    医師の目線から書いたオウム真理教のサリン事件。主人公や同僚はフィクションとなっているが、実録に近い内容になっている。松本サリン事件、上九一色村、地下鉄サリン事件、假谷さん拉致事件、国松長官狙撃、坂本弁護士一家拉致事件と、オウムが関与したと言われる事件は多々ある。特に松本と地下鉄のサリン事件は戦慄を覚えるものだった。次々に出てくるオウムの幹部達の名前。その名前を見て、ほとんどの顔を思い浮かべることができるのは、当時連日のようにテレビで報道されていたからだと思う。強烈な記憶として残ったのだろう。

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