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ダ・ヴィンチ、501年目の旅 インターナショナル新書

布施英利

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797680577
ISBN 10 : 4797680571
Format
Books
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519年)が死して501年。21世紀の今、「万能の天才」はどういうイメージで受け止められているのだろう?その姿を求めて著者は旅に出た。パリ、ロンドン、ミラノ、フィレンツェ…、節目の年に開催される展覧会やゆかりの地を巡る。美術だけにとどまらず解剖学や工学などの視点からもダ・ヴィンチを見ることで、浮かび上がってきた新しい姿とは?

目次 : 第1章 2005年、イタリア、ドイツ、フランス、ロシア―ダ・ヴィンチ全点踏破を目指す旅(ダ・ヴィンチの45歳をめぐる旅/ まず『ダ・ヴィンチ・コード』の謎をこの目で確かめる ほか)/ 第2章 2017年、フィレンツェ、ミラノ…ダ・ヴィンチ若き日の絵画(フィレンツェ/ ミラノ)/ 第3章 2019年夏、ロンドン…ダ・ヴィンチの手稿(ダ・ヴィンチ、501年目の旅/ 膨大なダ・ヴィンチの手稿=ノート ほか)/ 第4章 2019年冬、ロンドン…ダ・ヴィンチの絵画(「サイダー」で酔っ払ったままナム・ジュン・パイク展へ/ 機械が表現する距離感 ほか)/ 第5章 パリ、501年目の『モナリザ』への旅(史上最大のダ・ヴィンチ展@ルーブル美術館/ 3枚だけに使った技法スフマート ほか)

【著者紹介】
布施英利著 : 美術批評家、解剖学者。1960年、群馬県生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。同大学院美術研究科博士課程修了。学術博士。東京大学医学部助手(解剖学)などを経て、批評活動に入る。以来、人体、脳、死生観などのジャンルと芸術の関連を探究。オンラインの学校「電脳アカデミア」の活動にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)の没後500年に合わせて世界各地で展覧会や企画展が開催された。これは、美術批評家で解剖学者である著者がダ・ヴィンチゆかりの地フィレンツェ、ミラノ、パリの三都市をめぐり、ロンドンの展覧会場を訪れた旅の記録である。『受胎告知』の1対1.618の黄金比とマリアの右腕が不自然に長い理由、解剖学から見る『最後の晩餐』の回内と回外の腕のポーズ、「モナリザ」の微笑んでいない顔のパーツの秘密など、ダ・ヴィンチの「絵画の科学」を解剖学と遠近法と明暗法から読み解いてくれる。目や鼻

  • ハチ

    2019年はダ・ヴィンチ没後500年の年で美術館の展示はもちろん、書籍もダ、ヴィンチ関連作が出版ラッシュとなってお腹一杯に読んだ。げぷ。肩肘の張った物も十分に楽しめたが、その中で割とlightなタッチの本作を推したい。旅行記の側面があり、芸術の中に食事や街の息遣いも気が散らない程度に配備してある。また息子さんとの会話や、俳句?のような詩も面白い。…ただ、旅の最後に筆者が発想するモナリザの見方は学術レベルが高く、豪速球が投げ込まれてある。芸術は作品だけでなく、そこに向かう道すがらも含めて楽しむことが大事だ。

  • sonettch

    ダ・ヴィンチにも興味があるし、旅行記は大好きだし、解剖学も好きなので、これはまるで私のために書かれた本かと思った。ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にある『最後の晩餐』に関する「回内と回外、解剖学から見る腕のポーズ」(pp.122-126)の箇所がいちばん印象に残っている。「キリストを含む13人の腕のポーズだが、前腕の回内・回外という観点から見ると、それはまた驚くべき描かれ方をしている」(pp.122-123)←そんな観点で見たことなかったよ! 他にも著者独特の視点が多くあり、とても面白い。

  • 中島直人

    (図書館)読了

  • 志村真幸

     イタリア、ロンドン、パリとダ・ヴィンチの作品をめぐり、直接に向き合うことで新たな発見や解釈を重ねていくという一冊だ。旅行記として書かれており、気軽にダ・ヴィンチの世界を知ることができる。  ダ・ヴィンチ作品を実際に目の前にすることで、著者に独特の解剖学的視点から踏みこんだ分析がなされていくあたりがおもしろい。そして、それとともにダ・ヴィンチの天才性が再発見され、敬愛を深めていく。芸術作品と向き合いとはどういうことなのかを教えてくれる、感動的な一冊であった。

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