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中受 12歳の交差点

工藤純子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065399101
ISBN 10 : 4065399106
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『サイコーの通知表』『だれもみえない教室で』など学校における子どもたちの生きづらさに寄り添った作品を生み出し続ける児童文学作家・工藤純子。書き下ろし最新作のテーマは、加熱する「中学受験」!都立中学の受検(適性検査)、私立中学の受験、AO入試。三者三様の動機と道のりから、受験のリアルを描き出します。


──「学歴」というのは、ゲームでいう「武器」のようなものだ。いい学歴は最強の武器になる。だったら、ゲームオーバーにならないために、そのアイテムを獲得するのは当然のことだ。中学受験は、そのために必要なこと。ステージをクリアしていくため「魔法の鍵」。そう感じ取って、「ぼくも中学受験する!」と、その場で宣言した。(本文より)


小学6年生の新は、都立中学合格を目指し、進学塾に通いながら勉強漬けの日々を送っている。かつて夢中だったサッカーを辞め、中学受験にすべてをかけてきた。しかし模試の成績が下がり、塾の先生からも私立受験の提案を受け、ふがいなさに心が揺れる。そんな折、あこがれだった従兄が有名高校を中退したことを知り、「進学校に行けば成功するわけではない」と思い知らされる。なんのために、誰のために受験をするのか? 悩む新。

一方、クラスメイトから軽く扱われがちな広翔は、自分の意見をうまく言えず、自分のことを透明人間のように感じていた。広翔にとって学校とは「楽しくない場所」なのが当たり前。しかし私立中学の見学に行き、「ここなら友だちができるかもしれない」と自分なりの受験を決意する。

バレーボールに打ち込むつむぎは、勉強が得意とはいえない。近所の公立中学にはバレーボール部がなく、中学生になったらバレーをやめなければならないと思っていた。だが、憧れのバレーボール選手の言葉をきっかけに、ペーパーテストではない「AO入試」があるということを知る。6年生の12月という遅い時期から、家族一丸となり合格を目指し‥‥。


「中受」を考えている方、「中受」真っ最中の方、「中受」を終えた方、そして保護者の方にも読んでいただきたい一冊です。



【著者紹介】
工藤純子作 : 東京都生まれ。2017年、『セカイの空がみえるまち』(講談社)で第3回児童ペン賞少年小説賞を受賞。日本児童文学者協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • takaC

    児童文学的にはなかなか良かった。でもあれだ。親の立場から言わせてもらうと授業料のことにも考えが及ぶ描写も入れておいてほしかったな。

  • そうたそ

    ★★★☆☆ 中学受験に挑む三人の小学六年生を描いた一作。子どもの立場から描かれているので、受験のハードな部分には踏み込みすぎず、あくまで子どもたちの挑戦にフォーカスして描かれているように思えた。受験といえども、動機や取り組み方は三者三様。個人的には中学受験の経験はないが、高校受験とはまた異なる、中学受験ならではの特別な雰囲気を感じた。

  • 菱沼

    中学受験が特別な子に起きることでしかなかった私の時代。今では公立中学が部活の維持に困るほど、生徒が受験して別の中学に行く場合もあるのか。パソコンで受験当日に合否がわかるというのも驚いた。完全に時流に乗り遅れている。それでも「子ども」自身はあまり変わらず、私が子どもだったころに通じる何かを残しているから読んで楽しむことも、うなずくこともできる。大人もかつては子どもだったのだから。つむぎちゃんの話がよかった。

  • 芦屋和音

    難関都立中を目指す新、自分らしくいられる私立を目指す宏翔、AO入試で臨むつむぎ。三者三様の中学受験を通して、「何のために」受験するのかを考える。特に、最後の最後まで悩み自分で進路を決めた新の行動は胸熱。小学生を舐めんなよってこと。刺さった言葉は「自分が輝けるものをたいせつにして」。

  • 小説大好き

    表紙・裏表紙から既に登場人物の書き分けが出来ており、中学進学というトピックの中でメインの3人がどのようなポジションにいるのかが明確なため、素直にストーリーを楽しむことができました。読みどころがはっきりしている点が長所だと思います。ラスト付近で「結局どの学校への進学を選ぶのか」というちょっとしたハラハラが配置されているのも効果的だと思いました。また、制度が多様化した昨今の入試事情についてストーリーの邪魔にならない程度に自然に整理して提示される点も良かったです。ただトピックの外の広がりまでは感じませんでした。

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