Books

アフリカの歴史

川田順造

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044006914
ISBN 10 : 4044006911
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2022
Japan

Content Description

人類誕生の舞台であり、民族移動や王朝の興亡を経て、他者と共存するおおらかな知恵を蓄えたアフリカ大陸。他方で、象牙海岸、黄金海岸、奴隷海岸といった地名には、西洋の欲望の爪痕が生々しく残されている。世界史のなかにその歩みをどう位置づければよいのか。そして、口頭伝承の発達した無文字社会の歴史をいかに語ることができるのか。現地調査を重ねた文化人類学者が、日本の近代化をも参照して問う、文明論的スケールの通史。

目次 : 序 アフリカ史の基本問題/ 第1章 アフリカの黎明(無文字社会のメッセージ/ 描かれた緑のサハラ/ クシュとアクスム/ アラブと結ぶ海上の道/ バントゥ族の拡散/ サハラ以南の農耕/ 仮面と守護霊/ アフリカの金属加工技術/ 技術の進歩と停滞)/ 第2章 初期国家の形成(サハラを越える交易/ ガーナ帝国の繁栄と滅亡/ スワヒリ文化の形成/ 黄金の帝国マリ/ 西アフリカ史を育んだ川/ 練り土の城壁が守った手工業都市/ ”地域”の文化を超えるもの)/ 第3章 黒人帝国と植民地化(ヨーロッパ人の到来/ ソンガイ帝国の崩壊とハウサ商人の活躍/ 東アフリカ大湖地方の王国/ 南アフリカへの入植/ 狩り出される黒い肌/ マダガスカルの王国/ 王権を生まないイボ社会/ 西洋世界の衝撃がもたらしたもの)/ 第4章 新たなアフリカを求めて(列強の侵攻と抵抗/ “ヨーロッパの大陸”へ/ 「黒人であること」の自覚と連帯/ アフリカという地域から世界史へ)

【著者紹介】
川田順造 : 1934年、東京・深川生まれ。東京大学教養学部卒業、パリ第5大学民族学博士。西アフリカの無文字社会を中心に調査を重ね、語りや音楽に着目する口頭伝承論を切り開く。現在、東京外国語大学名誉教授、広島市立大学名誉教授。日本・アフリカ・ヨーロッパを比較する中で西洋近代を相対化する「文化の三角測量」の提唱者としても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • naka

    少し前にアメリカの歴史の本を読みました。先住民がいるところにヨーロッパから植民地を求めて入り込んでくるところは似た感じであるのに対して、現在はだいぶ違った状況になっていることから、アフリカの歴史が気になりこの本を読みました。これまでアフリカの歴史についてはほぼ知識がない中で読んだのですが、多数の言語が存在したり、地域によっては、文字を持たないところがあったりとかなり混沌とした地域というのがぼんやり理解できました。

  • しゅん

    『悲しき熱帯』の翻訳でも知られるアフリカ文化研究者、川田順造が90年代に書いた歴史整理が最近になって文庫化。kindleで出てたので購入した。イスラームの影響や黒人国家の盛衰など、ヨーロッパ諸国の植民地化より前の時代の記述が充実している。余談だが、蓮實重彦が自筆年表でフランス留学時に船で出会った人物として川田に言及している。ジャンル違いの人物たちの遭遇を追っていくとなかなか面白いと思う。

  • ベローチェのひととき

    アフリカ大陸の歴史について知りたいと思い、ネットで取り寄せた本。地中海沿岸の北アフリカは西アジアの影響を受けていた。サハラ砂漠以南のアフリカではニジェール川大湾曲部を中心として民族単位に繁栄していた。残念ながら文字を使わない口頭文明であったためにヨーロッパ人が侵略してくるまでの内容が記録に残っていない。

  • TI

    薄い本だが内容はそこそこある。しかしアフリカの昔の文明は文字を持っていなかったため情報が残っていないのは痛い(日本も漢字が入るまでないしね)。

  • belier

    著者は去年の12月に亡くなった人で、西アフリカでフィールドワークをしていたようだ。もちろん他地域にも言及はあるが、特にニジェール川付近の歴史が詳しい。といっても薄い本なので、細かくはなく大づかみで理解できる通史。アフリカは現地の中で栄枯盛衰が繰り返されていたところ、西欧諸国がやって来て搾取していった歴史だ。それをこの一冊で概観できた。最初に進出してきたポルトガルは対等に接したものの、それから悪い方に変化していった。西欧は近代化して傲慢になり、資本主義が発達して強欲になったということなのだろう。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items