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木戸幸一 宮中と軍部の狭間で 文春新書

川田稔

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166612536
ISBN 10 : 4166612530
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
川田稔 ,  

Content Description

木戸孝允の子孫で、日米開戦前から終戦まで内大臣を務めた木戸幸一。彼の軌跡をたどると、陸軍との深い関係、対英米協調路線への反発など、意外な姿が浮かび上がる。その一方で、日米戦回避、終戦に尽力した“天皇側近”の複雑な思考と行動に迫る、初の本格評伝。

目次 : 第1章 満州事変と二・二六事件/ 第2章 近衛内閣入閣と日中戦争/ 第3章 「宮中の要」内大臣に就任/ 第4章 三国同盟を容認/ 第5章 日米諒解案をめぐって/ 第6章 独ソ開戦という誤算/ 第7章 日米首脳会談案の挫折/ 第8章 なぜ東条を選んだのか/ 第9章 木戸内大臣の“戦争”/ 第10章 「聖断」の演出者として

【著者紹介】
川田稔 : 1947年高知県生まれ。1978年、名古屋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。専門は政治外交史、政治思想史。名古屋大学大学院教授などを経て、名古屋大学名誉教授、日本福祉大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    太平洋戦争の開戦と終戦の際に内大臣として天皇に最も近いところにいた人物の評伝。著者も指摘しているように、この人物の行動はあの時代の様々な要素を理解するための、ひとつの指針となり得る。一方初期の木戸の「議会嫌い」(これが当初のボスであった西園寺公望との決定的違い)について、なぜそうなったかをもっと知りたくなった。なぜなら、あの時代(昭和初期)と現在の議会に類似性を強く感じているから。また、近衛文麿との関係は大体予想通りだったので、近衛についても調べていきたい(著者が新資料に基づいた著作を出している)。

  • keint

    木戸幸一を中心とした戦前〜終戦までの政局について彼の行動や考え方について解説されている。戦後の証言と食い違う箇所についてもちゃんと補足されており、戦前から終戦までの政治史としても読むことができる。木戸については二・二六事件の沈静化で反軍的なイメージが強かったが、実際は陸軍よりであり、さまざまな誤算(独ソ戦、海軍の態度変化)により陸軍を善導するという方策が狂っていき、最期には終戦工作に奔走したということを初めて知った。

  • CTC

    2月の文春新書新刊。『昭和陸軍の軌跡』他の川田稔氏最新刊は木戸幸一の評伝。昭和史の本を多く読めば『木戸日記』はお馴染みなのに、実像が見えてこない木戸幸一。実際テーマにした本は「それほど多くない」。「自分が戦争責任ありと認定されれば、昭和天皇の政治責任の追及につながるとの考えから、木戸は自身の個人弁護に徹した」上で、一票差で死刑を免れて長命されたですしね、子息らも財界で活躍されてますから、まぁそういうもんでしょう。本書は内大臣秘書官長で迎えた満洲事変期から終戦までの木戸を追う労作。文句なしに面白かった。

  • かんがく

    私が昭和史に強く興味を持つきっかけになった『昭和陸軍全史』の著者の本なので、満州事変から敗戦まで詳細に書かれていて終戦記念日に読むには最適だったが、どう考えてもタイトルは『木戸幸一』ではない。途中ほぼ木戸が出てこないパートもあったし、普通に良質な昭和戦前通史として読んだほうが良い。

  • MUNEKAZ

    太平洋戦争時の内大臣・木戸幸一の評伝。ただ内容は満州事変から終戦時までと限られており、あくまで戦前・戦中の木戸の政治的な動向を追う。確たる基盤のない宮廷官僚故に、陸軍を「善導する」と聞こえはよいが、要は軍部のプランに乗っかって、開戦まで突き進んでいく姿はなかなか辛いもの。もちろん破滅を望んでいたわけでないのだが、独ソ戦の開始、米の石油禁輸、海軍の豹変と多くの誤算から、小手先の対応では通用しなくなってくる。大戦末期、ついに陸軍にプランがなくなったとき、「終戦工作」という独自の動きを始めるのも印象的である。

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