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昭和陸軍全史 3 太平洋戦争 講談社現代新書

川田稔

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062883191
ISBN 10 : 4062883198
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
川田稔 ,  

Content Description

日本を破滅へと導くことになった陸軍の独断専行はなぜ起きたのか?彼らはいかなる思想の元に行動したのか?日本陸軍という日本の歴史上、特異な性質を持った組織がいかに形成され、ついには日本を敗戦という破滅に引きずり込みながら自らも崩壊に至ったのか?日中戦争未解決のまま勝算なき対米戦へ突入、リーダーなき陸軍は迷走を続け、膨大な数の犠牲者を出し日本は無条件降伏する。全3巻完結!!

【著者紹介】
川田稔 : 1947年高知県生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、名古屋大学名誉教授、日本福祉大学子ども発達学部教授。専攻は政治外交史・政治思想史。主な著書に、『昭和陸軍の軌跡』(山本七平賞受賞、中公新書)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    シリーズ完。 著者の研究によると皆アメリカとの開戦避けたかった、とのことで、じゃあ、なぜ、あんなことになったのか、は結局あまりすっきりしない。

  • 無重力蜜柑

    一巻を読んでから一年半。少しダラダラ読み過ぎた。単巻で理解できる構成なので問題はないが。この巻で扱うのは第二次世界大戦開戦〜太平洋戦争開戦まで。昭和陸軍を率いた軍人たちの戦略構想に焦点を当てた本なので、真珠湾攻撃以降の話はあまりしない。構想がグダグダになっていくだけの過程だからだろうか。悲しい。とはいえ、開戦までの日本陸軍はちゃんと理性をフル稼働させているように思える。昭和陸軍への偏見を書き換えてくれる記述の多いシリーズだが、本巻では彼らが対米開戦の無謀を的確に認識し、回避に全力を挙げていたのが印象的。

  • MUNEKAZ

    陸軍派閥抗争史のシメは武藤章軍務局長VS田中新一作戦部長。永田鉄山の「総力戦論」と石原莞爾の「世界最終戦争論」が両者を絶妙に縛って、戦略の幅を狭めているのが興味深い。満州事変ではやりたい放題だった陸軍も、独ソ戦の衝撃や米国の対日強硬姿勢では受け身というか、自分たちが始めた中国侵略のサンクコストもあって、自縄自縛のまま対米戦に突入していく。様々な見方もあるが、ドイツの対英勝利前提の他力本願戦略では厳しいのでは。日本を振り回した彼らだったが、最終的には急変する世界情勢に嵌って、国家を破滅させてしまった。

  • skunk_c

    シリーズ完結編。一夕会・統制派の理論的支柱永田鉄山・石原完爾の思想をそれぞれ引き継いだ武藤章、田中新一の構想を軸に、対米戦争突入までの経緯が詳述される。三国同盟に懐疑的な武藤は対米戦を避けるべく外交交渉に期する一方、三国同盟を支持する田中は初め対ソ参戦、次いで対米参戦を強硬に主張して対立、両者の影響を受けた東條が仲裁役となる。しかしイギリス崩壊がアメリカを封じ込めるという考えに対し、当のアメリカはそれを防ぐために対日参戦を考えるという歴史の綾。そして日本に欠けていたのは「いかに負けるか」ではなかったか。

  • CTC

    川田稔氏の昭和陸軍全史シリーズ第3弾は、三国同盟締結以後より太平洋戦争終戦までを描く。一般的に、先の戦争期には軍部が確たる国家構想もなく暴走した、といった語られ方をし(例えば司馬史観)、それは大まかには的を射ているのだろうが、著者は一連のシリーズでその見方に棹差している。一定のビジョンを持った陸軍中堅幕僚として、永田、石原、武藤、田中の名を挙げ、その政戦略を通して昭和陸軍の国家戦略の平仄がプロットされる。この巻は前述の時期の詳細な国際情勢と、対米戦を避けようとする武藤、対米戦必至とみる田中、を中心に描く。

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