メコンの河の流れのように 戦争と平和を共に生きた「国際夫婦」の絆

夫はカンボジア有数の美学者兼劇作家、妻は高知県生まれのハチキン女性。五月革命に揺れるフランスから、大河メコンのほとりにアンコール文化の残影輝く夫の祖国へ、戦乱を辛うじて逃れて日本へ、さらに反テロ戦争に沸くアメリカへ―共に演劇を志し、激動する現代世界を生き抜いた夫婦の愛と勇気の記録。「人間の運命」が、ここにある。

目次 : 第１章　出発までの日々/ 第２章　フランス編　留学時代/ 第３章　カンボジア編　夫との出会い/ 第４章　日本編　異文化の中での子育て/ 第５章　アメリカ編　アメリカで得た希望/ 第６章　夫（ニュオン・カン）の死

【著者紹介】
川村礼子 : １９３３年、高知県生まれ。同志社女子大学英文科卒業。１９６６年、フランス政府給費留学生として演劇研究のために渡仏。ナンシーのＣＵＩＦＥＲＤ（国際演劇大学）と、ソルボンヌにて演劇を学ぶ。カンボジア人の留学生と結婚し、一子をもうける。１９６８年末、カンボジアに渡る。翌年、次男誕生。プノンペン大学と外語学院で日本語を教える。１９７５年３月、カンボジア内戦のため、日本に帰国。１９７６〜９８年、神田外語学院にてフランス語講師を務める。２０００年４月、米国永住権を取得し、渡米。アメリカ在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）