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戦国大名の経済学 講談社現代新書

川戸貴史

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065200155
ISBN 10 : 4065200156
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

兵士の装備一式70万円、鉄炮一挺50万〜60万円、兵糧米代1000万、捕虜の身代金20万〜70万円…「お金」から読み解く戦国時代。

目次 : 序章 戦国時代の経済と戦国大名の経営/ 第1章 戦争の収支/ 第2章 戦国大名の収入/ 第3章 戦国大名の平時の支出/ 第4章 戦国大名の鉱山開発/ 第5章 地方都市の時代―戦国大名と城下町/ 第6章 大航海時代と戦国大名の貿易利潤/ 第7章 混乱する銭の経済―織田信長上洛以前の貨幣/ 第8章 銭から米へ―金・銀・米の「貨幣化」と税制改革/ 終章 戦国大名の経営と日本経済

【著者紹介】
川戸貴史 : 1974年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(経済学)。現在、千葉経済大学経済学部准教授。専門は、貨幣経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • よっち

    戦乱に明け暮れていた戦国時代に先立つお金をどう調達していたのか。あらゆる手段を講じて富国強兵に励んだその実態に迫った一冊。装備一式70万円、鉄炮1挺50万円、兵糧米代1000万といった金額もそうですが、一番驚いたのは動員数に占める戦闘要員の少なさでした。治水工事などのインフラ整備や鉱山開発、海外交易など様々な工夫や試行錯誤が取り上げられていましたが、自国貨幣を鋳造していないために北宋銭・明銭などが流通し、貨幣が不足しがちだったこと、それが米を基準とする石高制に繋がっていったことにはなるほどと思いました。

  • kk

    自らの存続を賭けて鎬を削り合った戦国期の大名等。そんな彼らの財政基盤や領国支配の実態を、丁寧に分かりやすく説明してくれるのが本書です。この手のテーマを扱う一般向けの本というのは、得てして二次資料等に基づく雑学的知見の羅列に終わりがちですが、本書は中世貨幣論の専門家による実証的な解説が中心であり、類書と一線を画しているように感じます。経済活動の規模感をある程度数量的に示そうとしてくれているのもナイス。内容面では、明朝の海禁による日本での貨幣不足が石高制の確立を助長したという指摘に、特に興味を覚えました。

  • パトラッシュ

    ナポレオンは「戦争には三つのものが必要だ。金、金、そして金」と述べたが、戦国日本でも変わらぬ真実なのを教えてくれる。兵を雇い武器や兵糧を調達し城を築くにも金がなければ始まらないのだ。従来の歴史書や小説では戦争の資金源は重い年貢を取り立てるイメージしかなかったが、実際には戦国大名が課税に工夫を凝らしていたのだ。銭を賤視した足利幕府が力を失って侮られるばかりだったのは当然か。石見銀山を介した日本の世界貿易参入や銭不足が米や金銀の貨幣化を促した点など、経済学から見た新しい視座は歴史を学ぶ上で必須の知識となろう。

  • yutaro13

    戦争、築城、インフラ整備、朝廷への献金と戦国大名は何かとカネがかかる。大名の権益基盤は年貢だが、その他にも商業振興のための規制緩和、海外貿易、鉱山開発など大名の金策は様々。本書で興味深かったのは貫高制から石高制(年貢を銭建てから米建てに)への変遷過程。銭不足によって幾度も撰銭令が出されるも結局効果はなかった模様。悪貨は良貨を駆逐する。銭不足を解消すべく銭を国産する方向にならなかったのは、貨幣に信用を与えられるほどの中央集権的な権力が存在しなかったからだろうか。久々に戦国時代モノを読みたくなった。

  • こも 旧柏バカ一代

    戦国時代の大名はそんなに裕福じゃ無かったんだな。だから鉱山開発して外国と貿易をしたりして、軍事費に充てたりしてたんだな。それが上手かったかったのが織田信長。失敗してもすぐ見直して修正するのもなかなか。石高製になった経緯とか知らなかった。。

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