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商人の戦国時代 ちくま新書

川戸貴史

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480077042
ISBN 10 : 4480077049
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

中央権力が衰退し混迷する戦国時代、秩序と自由の狭間を商人たちはいかに生き延びたのか? あまりに人間的なエピソードの数々から乱世を生きる経営戦略を学ぶ。

【著者紹介】
川戸貴史 : 1974年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位修得退学。博士(経済学)。現在、名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授。専門は日本中世史、貨幣経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    戦国時代とは既得権益者と新興勢力の利権獲得を巡る戦いの歴史だった。足利将軍家の衰退に乗じて武士や公家や宗教が好き勝手をし始めると、商人も権力と結びつくだけでなく金融サービスなど新たなビジネスを創造するなど知恵を絞った。同時期に中国大陸も明朝が衰退して倭寇が活発化し、西欧諸国とキリスト教を含む海外勢力が参入し、豊富に採掘される銀が重要な輸出品として海外貿易が新たな利権となった。戦争の悲惨さに満ちていたと同時に、資本主義の勃興期にあった日本で無秩序故の自由放任が貫徹された、活気に満ちた時代であったのは確かだ。

  • よっち

    幕府、朝廷、大名、寺社、海外勢力、様々なプレイヤーが乱立する時代に、商人たちは何を頼り、生き延びたのか。その乱世を生き延びる戦略を学ぶ1冊。中央権力の衰退により、特権商人と新興商人が激しくぶつかり合う利権構造の縮図。偽文書や賄賂が横行する中、商人たちは権力者に巧みに取り入り、時には海賊や宗教勢力とも手を組みながら生き残りを模索していて、織田信長や秀吉の楽市・楽座も、理想的な自由市場というよりは、戦略的な利権操作の一環だったようで、金銀などの鉱産資源を巡る争いや世界貿易への参入などなかなか興味深かったです。

  • 翠埜もぐら

    中世の商人は登場時から治世者から与えられる特権とセットになっていた。扱う商品、地域、流通路まで独占し、その見返りを治世者に上納していたわけだけれど、癒着は悪ではなく商売の一つの形であったわけだ。しかし後に癒着を排除する「楽座」は信長の専売ではなく他の戦国大名でもあったこと。信長も必ずしもすべてに適応したのではなく、時と場合で旧来の「座」の保護と使い分けていたそうで、信長の「秩序の破壊者」のイメージが最近どんどん修正されているなぁ。

  • MUNEKAZ

    いつの時代も何が一番儲かるかと言えば、公権力に食い込んで特権貰って排他的にビジネスを行うこと。京の権門からその特権を保証されれば安泰だった時代は過ぎ去り、実際に当知行を押さえている新興の戦国大名たちが権利を与える主体になる。代々の相伝された文書に拠る権利を訴える伝統商人と、実際に現地を押さえている新興商人の争いなど、特権を与える側と受ける側の変化が印象的。言ってしまえば利権の付け替えなのだが、確かにそこには既存の秩序が破壊された「自由」があるのかもしれない。エピソードメインの内容で読みやすい一冊。

  • 電羊齋

    幕府、朝廷、寺社など権門をバックに既得権益を守って商売する商人たち、それに食い込もうとする新興商人たち、古文書を偽造してまで権利を主張する商人たち、楽市楽座を進めながら既存商人の既得権益も保護してキックバックを稼ぐ臨機応変な織田信長、瀬戸内海の海賊たち、戦国大名の御用商人、石見銀山と貿易などなど面白い話題が多い。戦国という既存秩序が動揺し、新興勢力が登場する時代状況の中での商人群像がよく描かれている。

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