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気候変動と「日本人」20万年史

川幡穂高

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000615303
ISBN 10 : 4000615300
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ホモ・サピエンスがアフリカで誕生してから20万年。私たちの祖先は、いかにして日本列島にたどり着き今日に至ったのか。大規模寒冷期は日本社会に変革をもたらしたのか?過去の気温を0・3度の誤差で復元した著者が、古気候学や古環境学、分子人類学や考古学などの研究成果を駆使して大胆考察。「日本人」のルーツの定説が覆る!?

目次 : 序章 気候・環境変動と社会―寒冷期の影響/ 第1章 究極の故郷はアフリカの大地―ヒトの誕生から「出アフリカ」へ/ 第2章 はるかなる大地を行く―ユーラシア大陸横断/ 第3章 縄文社会の出現―「縄文杉」は「弥生杉」/ 第4章 三内丸山の繁栄と縄文社会の衰退―恵まれた食生活から環境劣化へ/ 第5章 現代日本人の遺伝子の故郷―古代中国の大地/ 第6章 水稲栽培伝来と弥生人―日本米の意外な故郷/ 第7章 中国の勢力拡大と日本社会の発展―紀元前5世紀から紀元前2世紀の寒冷気候/ 第8章 温暖・湿潤環境が育む倭国―古墳造営と環境変化/ 第9章 繰り返す温暖化と寒冷化―飛鳥時代から江戸時代へ/ 終章 気候が時代を変革する―新大寒冷気候説

【著者紹介】
川幡穂高 : 1955年横浜市生まれ。東京大学理学部化学科卒業、同大学大学院理学系研究科地質専門課程にて理学博士号取得。産業技術総合研究所(旧通商産業省工業技術院地質調査所)グループ長、東北大学理学部教授、東京大学大気海洋研究所教授、同大学大学院新領域創成科学研究科教授を経て、東京大学名誉教授、早稲田大学客員教授、雲南大学高等研究員、日本地球化学会および日本地球惑星科学連合元会長。専門は、生物地球化学をベースとした現代と過去の物質循環研究。現代の炭素循環に関する知見を過去に応用して古気候・古環境学の解析を行う一方、これらを統合して過去から未来への環境変遷の解析を行う。2019年度文部科学大臣表彰科学技術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さつき

    ホモ・サピエンスが誕生してからの20万年を気候の変化をキーワードに読み解く。海底堆積物を調べることで過去の植生や火山活動が分かり気温や気候を知ることができるとは!この本では難しい専門的な内容はさらっと省かれ気候変動と人類の歴史がわかりやすく描かれる。三内丸山の繁栄と放棄、中国の飢饉からの政情不安、流民の存在が水稲栽培を伝えた弥生人や大和朝廷を支えた渡来人につながるなど納得しかない。俯瞰してみると寒冷化により文明が滅び安定した気候のもとに繁栄するのは自然なこと。急激な温暖化が今後どうなるか。不安が募ります。

  • tamami

    出アフリカ以来、ホモサピエンスがどのような足跡を辿って列島に到着し、「日本人」を形成し現代に至ったかを記述する。人類史上に大変革をもたらした気候変動について、実年代とともにその原因を記すことで、大変説得力ある説明になっているように思う。単純に世界史や日本史の一コマとして理解していたことにも「気候」が大きく関わり、温暖化、冷涼化といった気候変動が、次代の大変革を用意するというような事例が多いことに驚かされる。列島における土器の発明は、当時の冷涼な気候の中で毎日焚き火をしていたから?というような推察、縄文杉が

  • どら猫さとっち

    気候変動は、私たち人間の生活や歴史をどのように作っていったか。ホモ・サピエンスがアフリカで誕生して20万年、日本にたどり着き、縄文から現代まで、自然と人間の歴史をたどっていく一冊。人間と自然の関わりで、歴史は作られる。そして日本人はどのように変容していったかが興味深い。誰もが知らないでいた日本史の始まりが、この一冊に込められている。

  • 青雲空

    科学、学問の進歩は素晴らしい。これまでの歴史解釈を大きく書き換える時期が来ているようです。気象の変化は、かくも文明を育て崩壊させてきたのか! まさに目から鱗を体験できる本でした。

  • ユ−スケ

    図書館で目に入り、思わず借りてしまった一冊 人類誕生から「日本人」の誕生までを考古学資料をもとにわかりやすく解説してくれます そして気候変動との関りも 繰り返しになるがたいへんわかりやすく、そしてオモシロイ さすがは岩波書店??

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