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僕とぼく 妹の命が奪われた「あの日」から

川名壮志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103526513
ISBN 10 : 4103526513
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan

Content Description

新聞記者の長男、次男として生まれた「僕」と「ぼく」。妹のさっちゃんが加わった家族は、ありふれた幸せに包まれていた。母の病と「あの日」が来るまでは…。世間を震撼させた「佐世保小6同級生殺害事件」から15年。被害者の兄二人が新たな希望を見つけるまでの感動ノンフィクション。

目次 : アイドル誕生さっちゃんが家にやってきた/ 彦星になりそこねたぼく/ ふたりのデートは真夜中のドクターマリオ/ 事件発生!オッパイが行方不明/ 大丈夫さいつだってなるようになっていくんだ/ センチメンタルな旅東京ディズニーランド/ 暗い家。オトナは誰もわかってくれない/ 泣き虫は卒業。待合室の少年ジャンプ/ 逃げろ、全速力で。新しい人生を始めるんだ/ 友だち兄妹怜美とぼく〔ほか〕

【著者紹介】
川名壮志 : 1975(昭和50)年、長野県生れ。新聞記者。2001(平成13)年、早稲田大学卒業後、毎日新聞社に入社。初任地の長崎県佐世保支局で小6女児同級生殺害事件に遭遇する。被害者となった少女の父親は、直属の上司である同支局長だった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 鉄之助

    「佐世保小6 同級生殺害事件」のドキュメント作品『謝るなら、いつでもおいで』の続編。「僕」とは殺された女の子の長兄のことで、「ぼく」は次兄。被害者の遺族としての二人の兄弟の独白が交互に続く文章構成で、あの事件が家族に与えた「喪失」と「再生」の物語が、見事に浮かび上がっていた。「ぼく」は、あの事件以来、感情を押し殺し、「僕」は、閉塞感から家族を離れて県外へ「逃げた」。その後の様々な人との出会いから、「救い」を見出して新たな人生に踏み出す…。 読み応えのある1冊だった。

  • いつでも母さん

    『謝るなら、いつでもおいで』は未読だが、あの事件は憶えている。被害者家族・二人の兄のそれまでとあれからがここにあった。珍しい名前と父親が新聞記者だったことも憶えていた。妹・さっちゃんを喪う以前に病気で母親を喪っていたのだね。一番身近にいる人じゃない誰かに吐き出せる想いって・・あるのはわかるなぁ。弟さんが加害者に「普通に生きてほしい」と言うこの言葉はとても重いよね。被害者家族にこそ本当は「普通に生きてほしい」笑って幸せに人生を生きてほしい。それは妹を忘れることなどではなく、全ての人の願いだ。

  • モルク

    佐世保小6同級生殺人事件から15年、「謝るならいつでもおいで」から5年。被害者怜美ちゃんの上の兄「僕」と下の兄「ぼく」が妹の誕生、母の死「あの日」そしてその後が交互に語られる。「僕」は事件の時は四国の大学にいて、転勤族のため佐世保にも住んだことはなく弟妹とも年の差がある。「ぼく」は怜美さんと年齢も近く一緒に遊んだり相談を受けていた。そんなふたりは性格も違い事件に対する感情も違う。なかなか乗り越えられず、特に加害女児を知る「ぼく」は気持ちのやり場に苦戦する。最終章に希望が見えてよかった。平穏な日々を願う。

  • 美登利

    すぐに感想を書くことが出来なかった。前作を読んだ時にも感じたけれど、著者が身近に見てきた家族に起こった事件。被害者家族はしばらくはマスコミのターゲットになりあれこれと書かれてしまうが、時間がたてばその後を知ることもほとんどなくなる。被害者の兄2人のそれぞれが一人称で、妹が生まれたところから自分のことを含め家族に起こったことを語る。なぜ事件を防げなかったのか?と後悔し自らを責めつつも、やっと少しずつ前に進んでいる現在にほんの少しだけ救われた気分になった。加害者に対する思いは今も変わらないことだろう。

  • ゆみねこ

    佐世保小6同級生殺害事件、被害者の二人の兄を描いたノンフィクション。家族に愛されていた怜美さんを突然襲った凶行。そのときの兄や父の気持ち、それからの心の動きや暮らしの変化。A 子と呼ばれる加害者の元少女はどういう思いで生きているのだろうか?一生罪を背負い生きて行くことの重さよ…。御手洗さんご一家が、希望を持って幸せ過ごしていかれることを心から願いたい。

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