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ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション 戦後翻訳ミステリ叢書探訪 キイ・ライブラリー

川出正樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488015442
ISBN 10 : 4488015441
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan

Content Description

卓抜した編纂のもと選び抜かれたラインナップと、現代性を反映したデザイン――日本の翻訳ミステリ叢書は、戦後国内で勃興したミステリ・ブームの一翼を担った。植草甚一の編纂と花森安治の装釘による〈クライム・クラブ〉を始めとして、綺羅星のごとき光芒を残した数多の叢書は、日本推理小説史にどのような航跡を描いたか。書斎の迷宮に眠る叢書という小宇宙が、著者の研究と調査を経てここに全貌をあらわす。戦後から現代に至る翻訳ミステリ叢書と、その受容史を概観する画期的大著。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    取り上げられた翻訳ミステリの各叢書は図書館や古本屋で見ており、何となく存在は知っていた。実際に読んだり持っている本もあるが、どんな意図でラインナップや装幀が決まり出版されたかなどは考えたこともなかった。そんな翻訳シリーズの内容や刊行状況を紹介しながら、植草甚一や瀬戸山猛資を筆頭に有名無名の編者や出版人が好きな小説を紹介したいと奔走した、熱い時代を生きたファンのドラマになってくる。こんな書誌学的な話は読むには面白いが、調べて書く人はめったに出ない。登場人物に劣らぬ著者のミステリに捧げた熱意に拍手を送りたい。

  • だるま

    戦後は翻訳ミステリの選集やシリーズが数多く出版された。ハヤカワや論創社は今でも翻訳ミステリの新刊を出しているが、全集、選集、選書等を一度出してそれきりになった出版社や、シリーズの最後まで出せずに廃刊になった出版社もある。その一覧が紹介されているのが本書。それだけで無く、何とシリーズ全作品のガイドブックにもなっている。物凄く手間が掛かっただろうと推測するが、これは読めて本当に良かった。多分来年、日本推理作家協会賞の評論部門を受賞するだろう。番町書房の【イフ・ノベルズ】、何冊か読んだなあ。ただもう懐かしい。

  • koo

     とんでもない労作で永久保存版の必読書ですね。戦後から現代の翻訳ミステリを叢書(全集)にフォーカスしたガイド本ですが各叢書の成り立ちとして出版社、錚々たる編集者、訳者達の動きが語られ、時系列順に描かれる事で各時代のミステリの流行り廃りが分かりやすくいざ叢書の作品紹介となると筆者の博識な知識は半端ない上にその語り口は瀬戸川さんの「夜明けの睡魔」に匹敵する魅力でついつい読みたくなります。特に植草甚一のクライムクラブ完全紹介は感涙、ラストが瀬戸川さんのトパーズプレスなのは筆者の思い入れが窺えます。素晴らしい。

  • kadocks

    川出氏の叢書によるニッチなブックガイドの体をしたミステリ評論。最高だ。読んでいるうちにオヤジの本棚にあった本がたくさんある事に気付きワクワクして読む。世代的には川出氏と近いので似たような読書道なんだけど、僕はSFと海外文学に行っちゃったのでオヤジの本棚にはそれほど興味がなかったが、今となっては古本屋に行っただろう本達がとても惜しくなった笑 全体を俯瞰したミステリ論はとても楽しく、英米、独、仏、北欧だけでなくハードボイルド、冒険小説から本格まで見通した論は読書欲を満たすだけでなく未読本の所有欲まで湧くのだ。

  • sakaetakashi051

    筆者の人生を掛けたと言い表しても大袈裟ではない本であるがそういった完成に至るまでの労苦や苦難の香りを全く感じさせない。作者の書斎にお邪魔して僕はこの本が好きなんだけどと話しかけられているような軽やかさに溢れたガイド。戦後の翻訳ミステリ史の情報量たるや凄まじいの一言だが作者が伝えたいのは蘊蓄ではなく過去の熱であり、作品の魅力なのだ。作者が傾倒している瀬戸川猛資『夜明けの睡魔』とはまた違ったスタイルの名ブックガイドがここに産まれた。

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