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そもそも島に進化あり 新潮文庫

川上和人

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101215136
ISBN 10 : 4101215138
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

島がひとつ、大海原に生まれた。新天地を求めて鳥が飛来し、彼らが運んだ種が根づく。動植物は島に満ち、独自な進化がそこここで始まる。それはちっぽけだけどかけがえのない「創世記」。小笠原諸島をフィールドとする鳥類学者が、ヤンバルクイナなど飛べない鳥の秘密、外来種の島に与える影響、そして生態系そのものを語る。そう、島は生命の教科書なのだ。地球人必読の傑作科学エッセイ。

目次 : 序 そもそも島は(イラズンバ)/ 第1章 島が世界に現れる(島にヤシの木は何本必要か/ 島を二つに分類せよ/ 新島、大海に立つ)/ 第2章 島に生物が参上する(島に招くには、まず隗より始めよ/ 食べれば海も越えられる/ 太平洋ヒッチハイクガイド/ コンチキ号症候群/ 風が吹けば、誰かが儲かる/ 早い者勝ちの島/ 翼よ、あれが島の灯だ)/ 第3章 島で生物が進化を始める(さらば、切磋琢磨の日々よ/ 島の「し」は、進化の「し」/ 正しい固有種の作り方/ 多様化する世界/ 動物がときめく島の魔法/ 植物がかかる島の病/ フライ、オア、ノットフライ/ だって海鳥ですもの)/ 第4章 島から生物が絶滅する(楽園の落日/ 闘え!ベジタリアン/ プレデター VS エイリアン/ 拡散する悲劇/ カガヤクミライ)/ 第5章 島が大団円を迎える(天地開闢/ あなたの島の生まれるところ)

【著者紹介】
川上和人 : 1973(昭和48)年生れ。農学博士。国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所鳥獣生態研究室長。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • gonta19

    2023/11/18 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。 2025/3/5〜3/12 鳥類学者である川上先生が、島について語る。島における植生や動物たちの変化をいつものような軽妙な文体で、小難しいことも絶妙な喩えで大変わかりやすく学べる(人によってはうるさく感じるかもしれないが)。私は個人的に大好きである。

  • きみたけ

    新年早々、爆笑させてもらいました〜😆著者は、森林総合研究所鳥獣生態研究室長で農学博士の川上和人先生。先生の本は「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ」「鳥類学者、無謀にも恐竜を語る」など5冊を読了。同年代生まれとあって、ギャグや引用ネタがスッと入ってくるのがたまりません。いつもは鳥のお話ですが、今回は鳥と密接な関係にある「島」について、先生の体験談を交えながら熱く語っています。

  • アナクマ

    理系面白モノカキ研究者として定評のある著者。テーマは島。◉4章_絶滅。外来種駆除の最後の一押しの難しさを「ラーメンの汁に沈むネギを箸で挟むがごとし」と例える。また「日本国内におけるメソプレデター・リリースの好例」としてメイツ星人を紹介。膨大な無駄口が散りばめられるも〈生態系の原理・原則〉をなめらかに教える有能な書。◉専門である鳥類の絶滅事例はこれでもかと語られる。また、普及啓発のためとはいえ〈外来種=悪〉の単純構造を広報してきた過去に対する懺悔もある。どうしても波長が合わないという人以外は読んで損なし。

  • Tomomi Yazaki

    島。ここに棲む生物は全て他の地から来た、いわゆる外来種。そこで進化し、固有種となる。海底火山などで生まれた新島での最初の生物は、海中生物を除けば、鳥でしょう。その鳥が糞をして、その中の種子が成長し草原となる。時には流木に潜む昆虫も流れ着く。マングローブや椰子の実が流れつつくことも容易に想像できる。大陸が近ければ爬虫類や哺乳類も。竜巻で巻き上げられた生物たちも舞い降りる。島ではボトルネック効果や偶然性の高さも相まって、進化が促進される。島はまさに、進化の実験室なんですね。

  • 翠埜もぐら

    鳥の本?島の本?いや、進化とか環境とか地球科学とか、とにかくスケールが大きくておちゃらけた文体とはかけ離れた内容でした。この方の本を読んでいると、いかに日々思い込みの上で生活しているかよくわかります。そっか〜飛ぶのって大変なんで飛ばずにすむなら「鳥」でも飛ばなくなるのは当たり前なんだ。「科学的な物の見方」って訓練されてないと難しいのですね。特に第四章の生物の絶滅と人間のかかわりは胸が痛かった。私に何ができるだろう。とりあえず省エネ・省消費で環境に負荷をかけない生活をするぐらいしかできないかなぁ。

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