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みんなの民俗学960 ヴァナキュラーってなんだ? 平凡社新書

島村恭則

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582859607
ISBN 10 : 4582859607
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

民俗学が田舎の風習を調べるだけの学問というのは誤解だ。キャンパスの七不思議やわが家のルール、喫茶店モーニングやB級グルメといった現代の日常も、民俗学の視点で探ることができる。本書ではこれらの身近なものをヴァナキュラーと呼んで“現代民俗学”の研究対象とした。発祥の経緯やその後の広がりを、数々のユニークなフィールドワークで明らかにする。

目次 : ヴァナキュラーとは“俗”である/ 第1部 身近なヴァナキュラー(知られざる「家庭の中のヴァナキュラー」/ キャンパスのヴァナキュラー/ 働く人たちのヴァナキュラー)/ 第2部 ローカルとグローバル(喫茶店モーニング習慣の謎/ B級グルメはどこから来たか?/ 水の上で暮らす人びと/ 宗教的ヴァナキュラー)

【著者紹介】
島村恭則 : 1967年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。博士(文学)。現在、関西学院大学社会学部・大学院社会学研究科教授、世界民俗学研究センター長。専門は、現代民俗学、民俗学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 岡部敬史/おかべたかし

    旧来、民族学を意味した「フォークロア」が持つ「田舎の農民たちが伝えるどこか奇妙で懐かしいもの」というイメージを払拭するために用いられる民俗学を意味する「ヴァナキュラー」。このことばを用いて、身近にある不思議な「言い伝え」や「慣習」を紹介する素晴らしく面白い本。関学で民俗学の授業を行う著者が学生から提出されたレポートを紹介するのだがその面白いこと(家庭のヴァナキュラーとして紹介されるお母さんが作り出した化け物「箕面のおばさん」とか)。ああ!この先生の授業が超受けたい!

  • へくとぱすかる

    もっとも印象的だったのは「喫茶店のモーニング」。これが民俗学の対象になるとは想像もしなかった。しかもアジア的に広く関連が見いだせるという驚き。21世紀の都会も民俗学の対象になりうるし、民俗学が古くさい学問だと思うのは大間違いだ。そういえば「学校の怪談」も、元はといえば民俗学がルーツ。2ヶ月前に出たばかりなので、「アマビエ」も取り上げられている。「ヴァナキュラー」とともに、「フォークロレスク」と「オステンション」という用語もぜひ記憶しておきたい。現代だからありがちな現象というより、昔からそうだった可能性も!

  • ホークス

    2020年刊。俗とは権威・中心・正統などとは馴染まないもの、遠いものを指す。民俗学とは、俗の観点から人間を研究する学問。権威が抽象的であるのに対し、抽象化が難しい俗は事例で示される。著者が挙げるのはB級グルメ、喫茶店モーニング、家庭内のまじない等。一見、俗は情実や成り行きに過ぎない。しかし、例えばパワーストーンなどが非合理かと言えば、験担ぎとか御守りとかマイルールも本質は同じ。人間の依存についての原理がチラッと見える。B級グルメなど、他の俗な事例にも秘密があるかも知れない。民俗学に少し興味が湧いた。

  • くさてる

    民俗学、といえば、妖怪とか柳田國夫とか稗田礼二郎とか(最後ちょっと違う)しか浮かばないわたしにとっては、とても面白い入門書でした。日本各地のモーニングやB級グルメの謎、パワースポットまで、身近な事象を研究することによってまた違った趣で立ち上がってくる興味深さがありました。大学生の頃に学びたかったな。

  • しげ

    ヴァナキュラーとローカルルール「俗」の中では限りなく同義語に近いのだと感じました。家庭で職場で地域での暗黙了承…ふと、友人間や職場内での大小トラブルを考えた時、其れらを受容出来る出来ない、又は無関心が様々な揉め事の一因になっていると気づきます。まして島国の日本では繊細緻密なルールが沢山…優しさと危うさが同居する文化と言う事でしょうか、

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