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中島敦「山月記伝説」の真実

島内景二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166607204
ISBN 10 : 4166607200
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2009
Japan

Content Description

教科書の定番「山月記」を残して夭折した悲劇の天才・中島敦。実は当時、複数の大物作家が同じ説話を元にした作品を発表していた。なぜ、無名の作家の「山月記」だけが生き残ったのか。そこに隠された真実とは。

【著者紹介】
島内景二 : 1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部から文学部国文学科に転進。同大学院博士課程修了。『源氏物語の影響史』(笠間書院)で博士号取得。電気通信大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • へくとぱすかる

    懐かしいな、中島敦。高校時代は『山月記』で読書感想文も書きました。ただし教科書に載っていたのではないです。この本を読んで高校時代の読解がいかに浅いものだったかがわかって愕然となりました。切実な現実になぞらえての、吐露としての命がけの作品だった。33才で無念にも力尽きた作家を思うと、息がつまるようです。再度中島作品を読みたくなりました。

  • Jampoo

    中島敦の人生とその周りの人物達との関係性を中心に「山月記」を読み解く。 李徴が作者の分身だというのはよく言われる話だが、作者の友、釘本久春が袁傪のモデルであり、彼がいたからこそ山月記が教科書に広く掲載されたというのは知らなかった。 山月記を読んだ釘本は、無念に死に行く中島から後を託されたと思った事だろう。 元々山月記は好きだったがこの本を読んで漢詩の部分を改めて深く理解できたように思う。 種本の人虎伝も詳しく知りたいので参考文献を当たってみたい。

  • チロル

    図書館本。今年の干支、虎🐯にちなんで。『山月記』は中国の古典『人虎伝』に由来している までは、高校時代の国語の授業で習いました。登場人物の李徴(りちょう)が 作者 中島敦 本人で、袁傪(えんさん)が 親友 釘本さん、または 氷山さん だった との見解 様々な背景の解説付きで 本書巻末にある 『山月記』(本文)をより、感慨深く、楽しんで読むことが出来ました(^^) 『人虎伝』の訳本は、中島敦さん以外にも あと3人の方が記されていたなんて。それから、中島敦さん没後に世に出て有名になったとは。

  • ワッピー

    作品は知っていても、著者についてはほとんど知らなかったワッピーは、恥ずかしながらこの本で中島敦という作家について知りました。「山月記」の李徴と袁傪との関係が、現実の中島敦と釘本久春との関係に重ねられているところについてはやや単純化しすぎのようにも感じますが、「山月記」の元本である「人虎伝」に材をとったほかの作家の作品もあったこと、他の文学者との交流、そして中島敦の作品が国語の教科書に採用された背景など興味深く読みました。本筋ではありませんが、対談で釘本氏と文学者との対談は非常に面白く感じました。

  • さき

    「山月記」は高校で読んだとき、文章の美しさと内容の衝撃さを今でも覚えている。作者に関してあまり知識がなかったので、ここまで本人の人生を反映させた内容だと思わず、とても興味深く読めた。中島敦のイメージが変わって、他作品もぜひ読みたいと思う。中島と交友のあった人たちの作品も読みたいと思った。巻末に「山月記」が載っていたので、改めて読み直せたのもよかった。

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