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キャリル・チャーチル 前衛であり続ける強さと柔軟さ 英語 文学の現在へ

岩田美喜

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784384060447
ISBN 10 : 4384060440
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

現代イギリス演劇を代表する劇作家の一人、キャリル・チャーチルの演劇の多様な側面を提示し、彼女の作品世界が一貫した主題や態度を示し続けているとともに、豊かな多様性を持っている点を明らかにする。時系列に沿ってチャーチルの創作活動を追いながら、各章でその時期の代表作や特に注目に値する作品を考察し、劇作家としてのチャーチルの全体像を示す。


シリーズ〈英語〉文学の現在(いま)へ
第二次世界大戦前後から現代まで、激動の時代に翻弄される世界各地で〈英語〉という表現媒体を共有しつつ、なおそれを問い直してきた作家たちが、文学の「現在(いま)」をどのように切り開いてきたのか――「イギリス」や「英語圏」といった従来の領域的思考を超える〈英語〉文学をあらたに考えるためのシリーズです。

【目次】
序章
第一章 ラジオ・ドラマと精神医学――『恋わずらい』と『シュレーバーの神経症』に見るセクシュアリティの問題
第二章 支配と所有の問題と協同的な作業の発見――『革命時の病院』および『所有者たち』から『バッキンガムシャーに射す光』へ
第三章 『クラウド・ナイン』における性の政治学
第四章 サッチャー時代と『トップ・ガールズ』
第五章 ルーマニア革命と『狂える森』
第六章 『スクライカー』と『はるか遠く』に見るエコロジー表象の困難
第七章 ポストドラマティックな冒険――『ナンバー』以降のチャーチル
文献案内
キャリル・チャーチル作品一覧
引用文献一覧
索引

【著者紹介】
岩田美喜 : 1973年、北海道生まれ、宮城県育ち。東北大学文学部卒。同大学院文学研究科博士課程後期修了、博士(文学)取得。現在、立教大学文学部教授。専攻は英文学(イギリス・アイルランド演劇)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • T. Tokunaga

    英米演劇で、名前はよく聞くが、その割に不可解な位置づけをされている劇作家、キャリル・チャーチル(どうやら微妙に「アートスクール」や「芸術学修士」の流れとズレているのだが、作品が読めていないので不明)の充実した文献である。戯曲的な技巧を凝らし、初期のラジオドラマでの音より葛藤を重視する伝統的な作家性を、ワークショップや、フェミニズムの色濃い集団制作、またサッチャー時代、ルーマニア革命やガザという時代性をもちつつ発展させてゆく態度は、前衛から一歩引いた、スイスのデュレンマットや日本の別役実と繋がる。

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