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舞台には誰もいない

岩井圭也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396636678
ISBN 10 : 4396636679
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

舞台のリハーサル中、不可解な死を遂げたひとりの女優。事故なのか、自殺なのか、それとも―。舞台の上でも、日常でも、演じることをやめられなかった女優を描く、今、大注目の著者があぶり出す女のリアル。

【著者紹介】
岩井圭也 : 1987年生まれ。大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。『文身』(祥伝社文庫)でKaBoSコレクション2024金賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    岩井 圭也、4作目です。演劇神が憑依したような生まれながらの舞台女優の物語・幽霊譚、凄まじい生き様でした。今年のBEST20候補、著者は「我は熊楠」で直木賞受賞を逃しましたが、本作にて受賞で良いかも知れません。 https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396636678

  • パトラッシュ

    舞台直前に謎の死を遂げた女優について、関係者や本人の幽霊が一堂に会し謎を解く奇怪なドラマが展開する。役者が役柄について深く学んだり疑似体験するメソッド演技法を、遠野茉莉子は私生活でも実践した。幼少時から抑圧的な母親に支配され続けた結果、演劇の基礎訓練もしていないが実際に経験すれば何でも表現できる天性のメソッド演技者となった。娼婦を演じるためデリヘル嬢となり、倒れる寸前まで減量を重ね、痛みを知るため殴られる姿はジョーカーを演じたヒース・レジャーに重なる。天才ゆえの悲劇が明らかになるラストは読者の心に刺さる。

  • いつでも母さん

    舞台女優・遠野茉莉子がゲネプロの最中に命を落した―この設定は過去にもあったような?いや、これは死んだ茉莉子からみた舞台関係者が語る生きた「遠野茉莉子」の物語。岩井さん、好いね〜(上から目線は許してね)何より正真正銘幽霊になった彼女は先に幽霊となっている母親とどう対面するのだろうか?それとも同じ世界ではもう視える事はないのか・・茉莉子の焦燥や諦め、囚われと解放が伝わってくるからグイグイ読まされてしまう。

  • 名古屋ケムンパス

    凄絶な女優の死。本人を演ずる自分を意識する時点で意識に二重構造が形成されているのに、その本人が役者として演ずると意識の三重構造が生まれます。でも、これが精神として成立するのは元の本人に確固たるアイデンティティが存在するからなのでしょう。でも、主人公の遠野茉莉子は本人であることを避けて他人を演じる女優として生きていこうとしていました。そんな彼女が体験に基づいて役柄の感情を表現する演技手法で幽霊を演じます。究極まで自己の精神と肉体を犠牲にしては、女優として生きられない悲劇が演じられてしまいます。

  • のぶ

    岩井さんが作品の幅をまた一段と広げたと感じさせてくれた作品だった。主人公の遠野茉莉子は、冒頭で舞台のゲネプロの最中に命を落とす。以降、なぜ死ななければならなかったのかを描いていく。群馬で高校までを過ごした茉莉子は、母の事故死をきっかけに、東京に出て役者を目指す事になる。劇作家の名倉敏史との出会いをきっかけに、舞台女優の道が開かれ、その将来は順調に行くかと思われたが…。今までもいろいろと聞いてきたことだが、舞台に立つもののプレッシャーが読み手に強く伝わってきた。茉莉子の生涯はある意味必然だったのではないか。

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