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室町もののけ草紙 集英社文庫

岩井三四二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087442144
ISBN 10 : 4087442144
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan

Content Description

室町末期。ふと人心に魔が差す様子を、もののけの所業になぞらえて描いた歴史小説。情感あふれる筆致で、日野富子の実像に迫る。

【著者紹介】
岩井三四二 : 1958年岐阜県生まれ。96年「一所懸命」でデビュー。同作品で第64回小説現代新人賞を受賞。98年「簒奪者」で第5回歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、04年「村を助くは誰ぞ」で第28回歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞、14年『異国合戦 蒙古襲来異聞』で第4回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • sin

    権勢に群がり寄る有象無象をもののけと為し…京都では今でも先の戦といえば第二次世界大戦ではなくこの応仁の乱らしいが、その戦自体が政事という利権に命を賭けた茶番劇としか思えない。将軍以下、皆が己れの利権を追い求めており、そこには国を、いやその民を納めようとする気概が感じられない。作中登場人物がその不摂生から病を得て倒れ伏す様は如何にも目的意識を持たない迷い子のようで、そのような権力者に支配される民の苦悩する姿こそ描かれてはいないが想像に難くはない。歴史は繰り返すと云うが、ならば人は歴史から何を学ぶのだろう?

  • 小太郎

    岩井三四二さんは何冊か読んでますが印象に残ってるのが「三成の不思議なる条々」。今回舞台は応仁の乱そしてメインキャストがあの日野富子なので楽しみに読みました。10篇の連作短編集、前に出た単行本に3篇の書下ろしを加えた構成のようです。意外に知ってるようで知らない応仁の乱が分かり易く書かれていたのと富子ばかりじゃなくて色々な視線から見た室町末期がとてもリアルに感じられました。題名はもののけ草紙になってますが怪奇色は薄いように思います。

  • ゆーり

    応仁の乱前後、足利義なんちゃらが贅沢三昧で悪妻日野富子が政治に出しゃばって利権を貪って、、の乏しい知識で読みましたが。。日野富子が物の怪に取り憑かれて、の話かと思いきや、物の怪の取り尽くしまもない富子の気強さ。応仁の乱が始まった経緯。受領達の勢力図。こうなっていたのかと今更ながら歴史ってすごい! 戦国の世のでも長い戦いに飽く武将、ややこしい政に飽く将軍、子離れできない母と反抗期の将軍、厨二病寄りの武将もいる。そんな時代を俯瞰するのは物の怪か。学生時代好きでなかった室町時代が、目の前に生き生きと蘇りました。

  • Y.yamabuki

    応仁の乱の前後、視点を変えての短編集。何故争いが絶えなかったのか?この時代の状況が分かって興味深かった。日野富子の話が三編、政治との関わりや息子義尚への思いが語られ、その時々の彼女の行動論理や心情が分かって面白かった。能役者や絵師の苦悩や苦労話が挟まれていが、彼らは東山文化を支えた人達で後の観世流、狩野派へと続くのかと感心する。タイトルのもののけは、御所の内外を権力を求めて歩き回る魑魅魍魎や屋敷内で恨んで亡くなった者達の霊(優曇華の花より)と言うことか。余り読んだことの無い時代で各話興味を惹いた。

  • onasu

    室町時代後期、応仁の乱とその前後と言うか、今参局から始まる8代将軍義政の周囲の人々(義政の編はないけど)。  当然、その中心に据えられるのは日野富子だが、この混沌としたところに勝者はいない。ホントにろくでもない時代なんだけど、読む分には興味が尽きない。  中でもは、まだ名もない絵師の狩野正信、倉奉行の下役の男の話しに、細川宗家の当主政元の奇行っ振り。大乱の原因となる将軍継承のいざこざから畠山家、斯波家の内紛、越前朝倉家の独立や以後の将軍擁立劇など、年表では無味乾燥なところをいい味付けでいただけました。

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