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うたたねの地図 百年の夏休み

岡野大嗣

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784408538617
ISBN 10 : 4408538612
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

<夏の街>をテーマに、さまざまな場所との出合いなおしを図る。現代短歌を牽引する歌人・岡野大嗣による初の短歌×散文集。

【著者紹介】
岡野大嗣 : 1980年、大阪府生まれ。歌人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 碧緑(あおみどり)

    10か所の異なるシーンにまつわる散文(1ページ半程度)と、短歌から構成される本。全体が夏休みのシーンになっている。どこか懐かしい子供時代の場面?いまの断面?を含め、どこにでもある日本の風景がつづられる。作者自身の思い出なのかと思いきやそうでもないようで、短歌はよかったけど、散文は「あれ?」という印象。イラストもかわいいし、歌集を敷居が高いと思う人の入門編とすればいいのかも?個人的には普通の歌集の方がいいと思った。イメージを膨らませるように、と配慮して場所を特定しない散文は、ちょっと微妙、かも。

  • 水色系

    毎回新刊を楽しみにしている岡野大嗣さん。今回は短歌×散文集。夏休み(会社9連休中!)のあいだに読めてよかった。夏の雲とソーダアイスが似合う本だね。以下引用→集荷扉をひらかれて郵便ポストの眩しいあくび(P51)/夢のようだったな なのに だからこそ セットリストを思い出せない(P98)/AMは風 FMは水の音 ラジオ勤めの鳩が言うには(P116)/聴くたびにまだ生きているような気が もういないから 気がしてしまう(P128)/滑走路を見ていた 見てはいなかった 眩しい角度だけを見ていた(P135)

  • 練りようかん

    短歌×散文集。ホームセンターやファミレス、美容院にバス停。脳内でひとつの街が出来上がり、散策してる気分。図書館のなかに図書室みたいなコーナーがあり、テレビも置いてるとはユニークだ。「やがて、やがて、」のサンマルクから見える光景は、よく知る駅前と重なって架空と現実の交錯にどきっ。表紙のイメージと合致する「リハの音こぼれる野音 青空に満たされてなお青空がある」は音と空の二回の繰り返し、「集荷扉をひらかれて 郵便ポストの眩しいあくび」の擬人化に笑み。「テープだけ貼っときますね〜」の発想の転換が鮮烈!良かった。

  • Midori Matsuoka

    歌人・岡野大嗣さんによる短歌×散文集。 夏の一コマを切り取ったような短歌といつかの夏をぽつりぽつりと思い出すような散文は夏の読書にぴったり。 散文もどこか短歌のようなリズム感があって、長々とした言葉や文章に少し疲れた時に手に取ると良いリフレッシュになりそう。

  • 紀梨香

    「燃え殻を浮かべたままのプラバケツゆうべの声を水にとかして」「駅前の、本の、ケーキの、パンの、花の、虹が終わったような跡地よ」「大型の天使のような白い犬 小型のころの面影のまま」特に印象に残ったのはこの三つの歌でした。光の形を切り取ったような素敵な歌と日常をさらりと描いた散文。両方の世界が楽しめる歌集でした。

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