Product Details
ISBN 10 : 4909753249
Content Description
本書では、宮沢賢治を単なる作家としてではなく、社会課題の解決を目指した「ソーシャル・イノベーター」として捉え、「本当の幸福とは何か」を探求します。賢治は、すべての人々が楽しめる世界をつくるため、生活のすべてを巨大な「第四次元の芸術」(地人芸術)に創り変えるという壮大なビジョンを提唱しました。本書は、彼の作品中の「象徴的な一文」を、「熟読の技芸」(体験、翻訳、実践など七つの技芸)で深く読み解くことで、現代の豊かさ(ウェルビーイング)を実現するための七つの鍵(宇宇宙観、幸福観、変革の技芸など)を抽出します。物質的な豊かさと精神的な豊かさを統合する、現代社会の変革につながる実践的なヒントを提示する一冊です。
目次 : はじめに もしも宮沢賢治が現代に生きていたら/ 第1章 本当に大切なものを探る旅 童話「銀河鉄道の夜」(人生観が揺さぶられる夜/ 本当の幸福を探る手がかり)/ 第2章 本当の幸福が感じられる場所 童話「虔十公園林」(杉林で深呼吸する/ 虔十と賢治/ 公園林が教えること)/ 第3章 永久の未完成という完成 芸術論『農民芸術概論綱要』(宇宙の構造から幸福を考える/ 幸福の原体験/ 幸福はどのようにして成立するか)/ 第4章 大地と人間が織りなす演劇 詩〔生徒諸君に寄せる〕(どうすれば幸福な社会のビジョンを描けるか/ 賢治の描いたビジョン/ アートを生み出す方法/ 賢治が生み出した秩序)/ 第5章 自分たちの手で広場をつくる 童話「ポラーノの広場」(幻滅から始まる物語/ 理想主義の罠/ 変革の技芸/ これからの豊かさを実現する鍵)
【著者紹介】
岡田基生 : 独立研究者。宮沢賢治学会会員。修士(哲学)。1992年生まれ、神奈川県出身。ケルン大学哲学部への交換留学を経て、上智大学文学部哲学科を卒業。同大学院哲学研究科で大正・昭和初期の哲学を研究。修了後、人文知を社会変革に活かす道を探るため、民間企業で働きながら、哲学・アート・ビジネス・教育の領域を横断する探究を続ける。IT企業を経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブに入社し、代官山蔦屋書店の人文・ビジネスフロアのマネージャーを経験。現在は出版社で書籍編集に携わる。宮沢賢治についての研究成果を論考やワークショップなどの形式で発表するほか、岩手県の花巻市内の中学校・高校などで10代に向けた講演も実施している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Customer Reviews
Recommend Items
Feedback
Missing or incorrect information?
Product information of this page .
