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鏡が語る古代史 岩波新書新赤版1664

岡村秀典

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004316640
ISBN 10 : 4004316642
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

中国の皇帝が邪馬台国の卑弥呼に贈った「銅鏡百枚」。日用の化粧具のほか、結婚のしるし、護符、政権のプロパガンダなど、さまざまに用いられた古代の鏡は、どのようにつくられ使われてきたか。鏡づくりに情熱を注いだ工匠たちの営みに注目しつつ、図像や銘文を読み解くことから、驚くほど鮮やかに古代びとの姿がよみがえる。

目次 : 第1章 鏡はどのように使われたか/ 第2章 人びとの心情を映す―前漢鏡に刻まれた楚歌/ 第3章 “プロパガンダ”としての鏡―儒家思想のひろがりと王莽の台頭/ 第4章 自立する鏡工たち―後漢前期に生まれた淮派/ 第5章 民間に題材を求めた画像鏡―江南における呉派の成立/ 第6章 幽玄なる神獣鏡の創作―四川における広漢派の成立/ 第7章 うつろう鏡工たち―東方にひろがる神獣鏡/ 第8章 政治に利用された鏡―「銅鏡百枚」の謎を解く

【著者紹介】
岡村秀典 : 1957年生。京都大学文学部卒業。文学博士。京都大学助手、九州大学助教授を経て、京都大学人文科学研究所教授、東アジア人文情報学研究センター長。専攻、中国考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 月をみるもの

    三角縁神獣鏡は、洛陽で民間(陳氏)工房で作られ倭王(卑弥呼?)に下賜された、、、ということでいいのかな。。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%A7%92%E7%B8%81%E7%A5%9E%E7%8D%A3%E9%8F%A1

  • 風太郎

    古代中国で作られた銅鏡を中心に、それらがどこでどのように作られ発展していったのかが述べられた本です。考古学では遺物の形象から分類することもあるのですが、この本の中では銅鏡に刻まれていた文字を読解することで、銅鏡を作っていた工人の流派の変化に迫っています。日本で発見されている銅鏡でも同じ手法で研究を進められるかもしれませんね。

  • さとうしん

    中国古代の銅鏡について、紋様とともに特に銘文の内容に注目する。銘文に引かれている詩句と文献に見える詩との照合が可能であることや、前一世紀の鏡に「中国」の語が見えること、その他銘文から読み取れる思想の話が興味深い。中盤以降はひたすら鏡工の変遷が語られるが、それすらも退屈どころか面白く、終盤にはそれが三角縁神獣鏡の制作地の話につながっていく。単なる飾りかと思われた銅鏡の銘文も史料としてまじめに読み込めば様々なことが読み取れるのだと感服した。

  • Takashi 

    鏡の銘文を徹底的に釈読し、官営工房から自立してゆく工人たちを、中国古代史を織り交ぜつつ活写。銘文の背景にはこれほどまでに深い世界が広がっているとは…。漢代がいかに画期的な時代であったか再認識した。と同時に、図像表現の変遷ばかりに重きを置いた従来の考古学的研究手法への強烈な批判も、本書には込められている気がする。一般向けの新書でありながら、考古学の進むべき道を示唆する画期的な著作として、中国古代史や考古学に興味のある人に必読の書として強くおススメしたい。

  • うしうし

    学生時代に銅鏡の型式と銘文を少しだけ勉強したことがあり、著者の漢鏡分類・編年の論文も読んだ。その時は銅鏡の銘文は定型化した常套句と思っていたのだが、本書を読むと、そうではなく、鏡作りの工房が自らの出自と工夫を雄弁に語るものであることが理解できた。著者のいうとおり、日本考古学では鏡の型式学研究ばかりが重視され、銘文の解釈は等閑視される傾向にある。銘文と型式から、新しい文様の鏡が生まれる背景や工房の流派・出自に迫る本書の内容は素晴らしいと思う。著者はかって漢鏡の型式学的な分類・編年でも学界をリードしていたが、

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