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あいちトリエンナーレ展示中止事件 表現の不自由と日本

岡本有佳

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000613781
ISBN 10 : 4000613782
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

国内最大の芸術展「あいちトリエンナーレ2019」で何が起きたのか。検閲によって消された作品を集めた「表現の不自由展・その後」は、芸術展の一環をなす企画展だったが、「慰安婦」を象徴する少女像や昭和天皇の写真などが燃える映像作品に対する政治家の発言、多数の抗議、脅迫を受け、開催後3日でトリエンナーレ実行委員会は中止を決定した。海外作家12名、日本人作家2名が展示撤回や改変で抗議する中、文化庁は補助金の全革不交付を発表、不自由展実行委員会は仮処分申請などで闘い、ついに会期終了前1週間の再開に至る。国家のみならず「人びとのヘイト」からどう表現を守るのか。事態の経緯を記録し、炙り出された日本社会そのものの不自由さを問う。

目次 : 第1部 あいちトリエンナーレ2019で何が起こったか(国家と文化―「表現の不自由展・その後」をめぐって/ “表現の不自由展・その後”中止事件―当事者として記録する二七〇日の断章/ 丸木美術館で展示された「少女像」/ 文化の統制)/ 第2部 日本社会の不自由(ナショナリズムを資源とする政治/ 日本社会が排除し続けてきた少女/ 日々実施されている歴史修正―何が展示を中止させたか)

【著者紹介】
岡本有佳 : 編集者。風工房主宰。「表現の不自由展・その後」実行委員

アライヒロユキ : 1965年生。美術・文化社会批評。美術評論家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Hiroo Shimoda

    表現の不自由展の裏側。報道は知事や津田大介vs.河村市長やネトウヨという対比で、作家側の考えが見えにくかったが、掴むことが出来た。少女像が性被害を考えさせるアートというのは、そうなのかもしれないが、日韓双方ともそのようには捉えていないように思える。

  • どら猫さとっち

    昨年開催された、あいちトリエンナーレに出品し、展示を中止に至った「表現の不自由展・その後」。平和の少女像をはじめ、その展示をめぐって攻撃などが集中していた。そこから垣間見る表現の不自由と日本の在り方。声明文やコラムなどを掲載した一冊。僕もあいトリに観に行ったが、平和の少女像が見られず、悲しさと悔しさが込み上げてきた。その後も、展示中止になった展示品もあった。芸術はときに歴史や社会を写す鏡であり、そこから出ているメッセージにもなる。「表現の不自由展・その後」はもう一度、展示するだろうか。

  • 氷柱

    768作目。10月11日から。そういう見方もできるのかと納得のいく部分もある話。確かに題材が全く異なるものだとして、このような扱いをされたら釈然としないはずだ。ただ自国を貶めるようなことをわざわざ税金を使って実行するということには首肯できない。さらに終盤で扱われている「国家間の歴史認識の問題」についてはもはや今作では触れない方が主張がブレずに済んだのではないかと思えてしまう。結局言いたかったのはそこなんじゃないかと、がっかりしてしまった。但し前半は美術の捉え方についてとても実りのある内容となっている。

  • n75

    31.報道されてた時は散らばりすぎてて手が付けられなかったので今更ですが読んで詳細を知る。津田さんが適当なことをやったんだろなという認識だったのでその経緯を知ってだいたい思った通りだったけど、実行委員の人は良く知らずに利用されてしまった感じなんだろう。津田さんに対する違和感は以前から持っていたけど、結局この人は目の前にいる人ではなくて、画面の向こうにいる大多数の人の反応を見越しているだけで、キュレーターや実行委員、ましてやアーティストのことなんかこれぽっちも考えてなくてこの結果も織り込み済みだったんだろう

  • SATOMAN

    2019年あいちトリエンナーレで起こった「表現の不自由展 その後」展示中止事件。どのような経緯で事件は起こったのか。時系列の詳細な記録を中心として、憲法が保障する表現の自由、検閲の禁止についての複数の論考が寄せられている。 当時新聞等で見聞きしたニュースは、愛知県や津田監督側からの発信ばかりだった。第2章には「表現の不自由展その後」実行委員会の詳細な記録が綴られているが、当時の自分は事件の全体像が全然わかっていなかったということを改めて知った。

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